南三陸町の現状と復興支援活動(その2)
前回(その1)のつづき。一週間遅れですが、7/3(日)午後の活動について。
午後からは、南三陸の物流基地になっているベイサイドアリーナへ移動。
志津川漁協の方にPCとプリンターをお渡し。
当たり前のことですが、ここ南三陸は漁業が中心の町。
今回の津波で9割の船が失われたらしいのですが、7/4から名物のタコ漁が開始され少しずつではあるものの、町の基幹産業が復活に向けて動きだしました。
ただ、まだ市場の機能が無いためせりができない上、製氷工場その他加工の設備もないため、今のところ水揚げされたものは気仙沼に運ばれるとのこと。漁協自体もまだ仮住まいですし、本格復興に向けてはもう少し掛かるようです。
以下はみんなでセッティングの様子。
今回は、PCとプリンターだけでなく、Wifiカードも一緒に配っています。
本当は早く光回線が開通してくれると良いのですが・・・。残念ながらそれは少し先になりそうです。
その後、小規模な避難所をいくつか回りタオルやトイレ用品、文房具などの物資を提供。
下の写真は志津川の林生活センター。
以前はこうした各集落の公民館や生活センターなどの多くが避難所になってたんですが、ここひと月くらいは避難所の統廃合と仮設住宅への移動でこうした小規模な避難所は少なくなってきています。
ところで、我々が避難所に提供している物資なのですが、ここ最近は皆様からの寄付金での購入だけでなく、多くのものを以下2種類のルートから無償で影響してらもっています。
一つは自治体やPTA。
震災直後、被災地支援と言うことで各自治体が様々な物資の調達をしたものの、実際に被災地に運ぶ術とパスがなく、未だ各地の倉庫に留まっている物資が多いんですね。
そんなワケで、最近も仙台市PTA、山形県庁、愛知県庁、広島県世羅郡PTAなどから今現在必要な物資を提供してもらい、我々が被災地に届けることをしています。
広島県世羅郡PTAからは、広島の子供たち直筆の短冊入り文房具セットを仙台市PTA経由で大量に送ってもらい、南三陸の子供たちに送り届けました。みんなありがとうね!
もう一つは、企業からの寄付。
今日は中央三井信託銀行から頂いたインスタント食品を運んだんですが、最近多いのは夏に必要なモノに対する現地のニーズを正確にリスト化し、東京から大量に持って来てもらうパターン。
避難所十数カ所の男女子供別のサイズ数量をリスト化して、3週間前はユニクロから夏物衣料と肌着、先週はクロックスジャパンからサンダルをトラックで運び込んでもらい、各避難所に丁寧に配ってもらいました。
この辺は、南三陸リニューアルプロジェクトの現地メンバーである酒井さんがきめ細かいヒアリングをし、その情報を元に東京側メンバーの北村さん(Japan Venture Research代表理事)が各企業のトップに直接働きかけて実現しています。
また、PC30台とプリンター10台は、ICT支援応援隊経由で日本HPから拠出してもらい、Wifiネットワークカードはソフトバンク・モバイルから9月末までの無償提供を頂いています。
ちなみに、トライポッドワークスの倉庫の一角にはこんな感じで物資が積み上がっていました。
これらは、今週と来週2回に分け、南三陸町へ運び入れます。
で、本日最後は「いこいの海・あらと」と言う養護老人ホーム。
ここの職員の方にPCと3Gネットワークカードをお渡ししてきました。
この老人ホームは今月中旬に新規オープンと言うことで、今日は隅々まで見学させてもらったんですが、設備と景色が抜群にすばらしい施設でしたよ。
朝7:00に出発した仙台に戻ったのは20:00。「ITで日本を元気に!」「仙台から日本を元気に!」の本日の活動に参加した面々は以下の通りです。みなさんお疲れさまでした!
【東京組】
アクロビジョン 末光社長
ノーチラス・プロジェクト 大久保社長
船井総研 斉藤チーフコンサルタント
【仙台組】
ソフトバンクテレコム 藤原さん
トレック 柴崎専務取締役
レッツ 山崎専務取締役
今日もIT機器や生活物資を運びつつ、現地で復興に向けた団体やその中のキーマンの方々と、東京や仙台の企業経営者などが直接接する機会が作れました。
今後もしばらくの間このような活動を継続し、本格的な復興にむけて南三陸+仙台+東京の人的な繋がりを数多く作って行きたいと考えています。
皆様の各活動へのご支援をお待ちしております。