最新の東南アジアのインターネット広告市場に関して
前回のブログより約2年間空いてしまいましたが、この2年間で東南アジアのマーケット、弊社マイクロアドの状況も目まぐるしく変化しています。 そこで、東南アジアのマーケット、各インターネット広告プレイヤーの状況を踏まえながら、この2年間の振り返りを行いたいと思います。
下記DACさん作成、Exchange Wire掲載のASEANディスプレイ広告市場のカオスマップになります。
意外にも、既にこんなにプレイヤーがいるのだという感じを持って頂けるかと思います。私が東南アジアにきた、2年半前は弊社のようなグローバルで展開しているDSP、SSP等の会社はほとんど東南アジアには進出していなかったかと思います。ここ直近1年間で一気にグローバルプレイヤーも増えてきたなと実感しております。
勝手な私見ですが、上記のマップの中で主に2タイプのプレイヤーに分けることが出来きます。それぞれ長所と短所を下記記載します。あくまで私見ですのでご了承ください。
【1】 グローバル型プレイヤー
Turn、MediaMath、Rubicon Projectの様な主にグローバルでサービスを展開している会社です。ここ1年間でこの手のプレイヤーは急速に東南アジアにも進出しており、主にはシンガポールベースで東南アジア各国のビジネス展開を行っています。
長所:グローバルキャンペーンを獲得しやすい。
→グローバルで展開しているため、各国のキャンペーンを一元管理することが出来る。
短所:ローカルキャンペーンの獲得が困難、ローカルインベントリーの欠如。 →東南アジアは各国によって商習慣も異なり、ローカルオフィスを設置せずにローカルマーケットへの拡大することはやや難しい。
【2】 ローカル型プレイヤー
Innity、Ambient、Admicro(ベトナムローカルアドネットワーク)の様な主に各国のローカルマーケットからスタートしたプレイヤー。元々の本社が東南アジアのケース。この手のプレイヤーは各国にローカルオフィスをしっかりと構えて、ローカルの営業チームを持ち、ビジネスの展開を行っています。
長所:ローカルクライアント、ローカルインベントリーを獲得しやすい。 →各国にセールスフォースを持つことにより、ローカルクライアント、インベントリーの獲得が可能。
短所:グローバルキャンペーンの獲得が困難、テクノロジーの欠如。 →グローバル統一のキャンペーンの獲得がやや難しい、RTB等の最新のテクノロジーを全てのプレイヤーが持っているわけではないので、インターネット広告を熟知していて、厳しいKPIを持っているグローバルクライアントの獲得が困難。
そういった中、弊社マイクロアドもこの2年間で東南アジア市場の状況を鑑みながら変化しました。 上記の内容を踏まえて、“ローカルクライアント、インベントリー獲得とグローバルキャンペーン獲得の両方出来れば強いよね”ということで各国に営業チームを構築し、ローカルクライアント、インベントリーの獲得を促進し、シンガポールにおいてグローバルキャンペーンの獲得をしてまいりました。
既にマイクロアドとしてはインドネシアに2拠点、ベトナムに2拠点、シンガポールに2拠点、フィリピンに1拠点の東南アジアだけで合計7拠点まで拡大しております。
私自身も2年半前にベトナムに飛び込み、ベトナムで合弁会社を設立し、その後も他国マーケットで様々なことを行ってきました。下記、少し振り返りたいと思います。
■ 2012年11月 MicroAd Vietnam設立、CEOに就任
→MicroAdのベトナム法人の設立から事業立ち上げ、設立10ヶ月で単月黒字化を達成。その後も高い成長率を保ち、事業拡大中。ローカルクライアント、インベントリーの獲得に注力。
■ 2013年6月 MicroAdSEA設立、COOに就任
→シンガポールに東南アジアの営業統括会社MicroAdSEAの法人設立から事業立ち上げ。シンガポールを拠点に東南アジアを一括でマーケティングを行っているクライアントのディスプレイ広告を支援。グローバルキャンペーンの獲得に注力。
■ 2014年2月 MicroAdSEA Philippines設立 CEOに就任
→MicroAdのフィリピン法人の設立から事業立ち上げ、順調にローカルクライアントへMicroAd BLADEの導入を進める。ローカルクライアント、インベントリーの獲得に注力。
このように振り返ると、自分で言うのも何ですが、この2年半はスピード重視で一気に駆け上がれたと思いますし、ある程度、ビジネスのベースは東南アジアにおいて作れたのかなと思っています。私個人としても各国拠点の立ち上げ、ゼロからの組織作りと貴重な経験が出来、成長している実感があります。このような機会を与えてくれている会社には本当に感謝しています。とは言えまだまだ自身には満足していないので、常に上を目指していきたいと思います。なぜ我々が順調かと言うと、それはまさに組織力だと思います。各国のローカルチームは非常に強く、良い仲間が集まってきていて、このメンバーとだったら何をやっても上手くいくと思っています。本当に自慢のチームです。正直、自分より優秀なローカル人材もいます!笑
東南アジアにおいて人材、組織は最も重要な要素だと思いますので、この部分に関しては次回の記事で立ち上げ、組織をゼロから作った私自身の経験を踏まえながらお伝え出来ればと思います。
今後も急成長が期待出来る東南アジアのマーケットでこれからもますますビジネスを拡大出来ると感じていますし、本気でNo.1を取りにいきたいと思います。