ベトナムのインターネット広告市場開拓に挑む! 成長する巨大市場のイマとは?
今日はベトナムから記念すべき初投稿です!まずは簡単に自己紹介をさせて頂きます。
私は十河宏輔(そごうこすけ)、香川県出身の現在25歳の若造。アドプラットフォーム事業を手掛ける株式会社マイクロアド のベトナム支社CEO。
マイクロアドでの営業経験を経て新卒3年目でベトナム支社CEOに就任。単身ベトナムに渡りゼロからベトナム法人の立ち上げに従事。ベトナムNo.1のアドプラットフォーム企業をつくる事をミッションに日々奮闘中です。
このブログでは実際のベトナムの状況を、「生きた」情報として私の見解を入れながら、皆さんに届けたいと思います。記念すべき第一回の今日は成長するベトナムのインターネット広告のイマです。
最近、よく東南アジア市場が急成長しているという話を耳にしますよね。
私は今、まさに東南アジアの中でも特にポテンシャルがあると言われている国の一つのベトナム、ホーチミンでまさに事業の立ち上げに挑んでいます。
(写真1)ホーチミンで一番高い建物のBitexco
Financial Tower。
ホーチミンは「意外に都会」で外国人も多く、多くのお金が流れています。近い将来、このビルにオフィスを引っ越せるように。
ベトナム広告協会(VAA)によると、2010年度のベトナムのインターネット広告市場は25.5millionUSDを超えたと言われています。2008年からの市場動向は以下の通り右肩上がりに推移しています。
(図1)ベトナム インターネット広告市場規模
出所:The Vietnam Advertising
Association(VAA)
こちらから分かるようにベトナムのインターネット広告市場は、現時点では小さいですが、間違いなくポテンシャルがあります。
2013年の114 million USDまで成長するには越えなければならないハードルは多いですが、伸びることは間違いないですね。
■なぜこれほどポテンシャルがあるのか?
それはインターネットがどんどん普及されていると共に、ベトナムの平均年令も27歳ととても若く、今後も若い人達がどんどんインターネットを使い出し、インターネットユーザーが増え、インターネットサービスが栄え、インターネット広告の市場が伸びることが予想されているからです。
以下の人口ピラミッドをご覧頂ければ分かるように、20代の占める割合がとても高いのが明らかです。
(図2)ベトナムと日本の人口構成比(2009年)
ベトナムのインターネットユーザーは、現在約3,050万人と言われていて、全人口の約33%が利用していることになります。
(図3)ベトナム インターネット普及率の推移
出典: インターネット・ワールド・スタッツ
■次はインターネット広告費の各種の広告の振り分けです。
(図4)ベトナム インターネット広告費 内訳
出所:The Vietnam Advertising
Association(VAA)
*1インラインバナー ページ内の決められた位置に表示される広告
*2オーバーレイバナー ページに覆い被さるように表示される広告
現在は市場的に、広告感のある広告すなわち、ブランディングバナーやオーバーレイのバナーがよく売れている気がします。要は派手なバナーです。
ベトナムのウェブサイトを見ているとフラッシュバナーの派手な広告をよく見ます。
理由は主にブランディングをメインとした広告主(日用品メーカーやバイクメーカー)が多いからだと思います。また、この市場を牽引しているアドネットワーク会社(例えばAmbient Digital(ベトナム最大手アドネットワーク企業),
Innity(マレーシアの総合デジタルマーケティング企業))がポップアップ広告や動画広告を拡大しているのも理由の一つかもしれません。
私の見解だと、徐々に広告効果にフォーカスする広告主が増えてくるでしょう。現在も一部のECサイトや旅行サイトはROIやCPAにフォーカスをして、広告出稿をしている状況です。
■では、具体的にはどんな広告主が出稿しているのか?
下記は広告を出稿している業種の内訳です。
(図5)ベトナム インターネット広告出稿業種
出所:マイクロアド調べ
インターネット広告費の40%がFMCG(日用品)系の広告主だという事が分かります。感覚だと、P&Gやユニリーバのような大手外資系クライアントが市場の大半を占めているような気がしています。
■ベトナムを取れ!
P&Gの挑戦 (日経ビジネス2012年7月24日付)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120719/234615/?P=1
上記記事にあるようなP&Gの事例を参照して頂ければ分かるように、多くの日用品メーカーがベトナム市場に注力していますし、今後もますますこの勢いが続くのは間違いないですね。それに伴い、広告代理店もFMCG(日用品)系の広告主にフォーカスをしています。
あとよく目にするのはホンダやヤマハのような日系バイクメーカーの広告です。本当にベトナムはバイクが多いです。ほとんどのベトナム人がバイクを乗っていて、中には2台、3台持っている人もいます。
(写真2)まさにこんな感じです。出退勤時間帯は激混み状態で、ベトナムでは見慣れた光景で、これぞまさしく「The
Vietnam」って感じですね。個人的にはこの感じ嫌いじゃないです。
話は広告に戻りますが、現在ベトナムではオフライン広告(TV、新聞、アウトドア)が中心ですが、最近はいくつかのインターネットサイトでバナー広告をよく見るようになりました。
我々のようなアドネットワーク企業も主にはFMCG(日用品)系のクライントにフォーカスしています。次はFinancial(金融)、Telecom(通信)、Mobile Phones(携帯電話)、Motorbikes/Cars(バイク/車)と続きます。
今後はインターネットサービスクライアント(ECサイト、オンライントラベルサイト、オンラインゲームサイト)が増えてくることを見込んでいます。
ベトナムのインターネット広告市場はまだまだこれからですが、ここ数年で一気に成長するのは間違いありません。
我々のような外資系の広告会社も徐々に参入しつつあり、近い将来、市場の転換期を迎える事が予想されます。
広告主は広告効果の高いメニューを選定することになり、様々な広告メニューがベトナムで利用出来るようになると思います。そうなると、より市場は急成長するでしょう。
我々のような外資系のアドネットワーク企業のミッションは、その転換期を早く想起させ、ベトナム、アジア全域のディスプレイ広告市場のエコシステムを構築することです。
ますます成長が楽しみなベトナムのインターネット広告市場。
今後もその成長をリアルタイムでお伝えしていきます!