受託開発から製品開発販売への転換が一段と
当社では11月末が決算で、さらに冬のボーナス支給も通常は11月末です。それに合わせて、業績の整理などを行うのですが、先日、2013年度上期(4〜9月)の振り返りをしました。
荒利の内訳を分類してみました。受託開発(製品関連)というのは、製品をきっかけに作業や開発を請け負ったものです。ゴルフ案件はゴルフ練習場向けシステム関連です。
IT製品とゴルフ案件は製品開発販売事業ですので(工事・作業や特注部分も含まれますが)、製品関連で4/3を稼いだ感じです。
IT製品関連事業を本格的に立ち上げたのが2007年で、2012年からゴルフ関連と統合し、製品開発販売関連を主軸にしてきましたが、IT製品で利益がそれなりの割合を占めるようになったのは2010年あたりからでしょう。今では製品関連の方が稼ぐようになりました。
製品関連事業を立ち上げる前は受託開発が稼ぎのほとんどを占めていました。受託開発でもノルマを半期で2000万円上回る業績をたたき出したりしましたし、ほとんどの期でノルマを超えていましたが、たまにノルマに届かない期があったものです。受託開発はどうしても受け身で、発注側(元請け・ユーザー)の都合で単価も期間も変わってしまいます。当社が受けていた仕事の多くは、ほかではなかなかできないような分野でしたので、これでもオフショアやリーマンショックなどの影響は受けにくい方だったと思いますが、責任者としては毎期、十分な仕事が集まるかどうかで胃が痛くなる思いでした。
ここ数年は製品関連でそれなりに利益がでるようになり、受託仕事を無理して探さなくても良くなりました。否、むしろ製品が良いアピール効果を発揮し、探さなくても仕事の相談が増えたとも言えます。さらにゴルフ練習場関連と統合したことにより、メカだけでなくソフト面からの提案も強化でき、ゴルフ関連事業も仕事が増え、昨年あたりからはそもそも人手不足で受託仕事を請ける余裕が全くなくなり、社外の方々の協力のおかげで製品も受託も何とかなっているような状態です。
私が受託開発がそれなりに好調だったにもかかわらず、製品開発販売事業を立ち上げたのは、
・人が動いた分に比例した稼ぎしかしにくい受託開発では大きな利益は期待しにくい
・受け身からの脱却
・得意分野の強化
・積み重ね型の仕事
・メンバー達のモチベーション
といった理由からでした。幸い当社にはさまざまな得意分野を持ったメンバーが揃っていましたし、製品化へのヒントもたくさんの交流から得られる状態でした。それでも実際に製品で稼ごうと思うと、作ることはともかくとしても、売ることの難しさに苦しみましたが、それも皆で経験しながら乗り越えてきて今の状態になれたのです。今、受託開発に頼っていたらどうなっていただろうと考えると、自分でも怖くなるくらいです。
もちろん、受託開発でバリバリ稼いでいる会社もあるでしょうから、やり方だと思うのですが、私自身が受け身より自慢したいタイプなので、向き不向きの面でもずっと辛かったのです。
受託の方が楽な面ももちろんあります。
・お金は基本的に期日に確実に入る
・完成責任などは低い
・指示通りに仕上げれば大抵問題ない
・追加作業分も追加費用がもらえる場合が多い
ほかにもあるかもしれませんが、私はそれよりも提案型の製品開発販売が好きなのでした。
まだまだ満足はしていません。さまざまな問題もありますし、ターゲットもいろいろと見えています。メンバー達もどんどん経験を積んで製品事業のコツをつかんできていますので、これからが楽しみです!