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プログラミングでメシが食えるか!?

トップが製品説明をすると・・・

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先日、トップダウンかボトムアップかという記事を書いたのですが、今日の社内責任者会議でもまさにその話題になりましたので追記します。

例えば、客先で商品の説明をする機会があったとしましょう。あるいは自社に来社いただいての説明でもかまいません。商品の説明は誰が担当すべきでしょうか。

組織のトップが商品の詳細な説明するのはあまり感心できません。なぜなら、お客さんの立場から見れば、この組織はトップが一人で突っ走っている組織で、他の社員は商品の説明すらろくにできないという印象を持ち、商品を購入した後、サポートをトップがきめ細かくできるわけはないので、結局ろくなサービスを受けられないだろう、と感じるからです。さらに、トップは次々と戦略を考え進めていきますから、メンバーがしっかり理解して担当できない製品などすぐに中断されてしまう可能性も感じてしまうかも知れません。

トップが会合の冒頭で挨拶をしたり、会社の概況の話をしたりするのは全く問題ありません。しかし、商品の細かい話までしてしまうのはマイナスイメージを与えてしまうことが多いのです。担当者がしっかり理解して説明できるような製品でなければ購入した後に心配なのです。

やらされ感を持って仕事をしているメンバーは、自分が担当する商品やサービスの理解がなかなか進みません。講習会などを開いてもうわべだけしか頭に入りません。自分がお客さんを1対1で対応する際に、どういう質問が来るのか、何を説明すると喜んでくれるのかを考えながら、自発的に考えているメンバーでなければ商品やサービスの理解が深まらないのです。行動面でも言われたことしかできないものです。トップダウンで命令によってやらせるとなかなかそこが上手くいきません。

このところ、不正接続検知システムのIntraGuardianの販売が好調であったりするのは、私ではなく、メンバーたちがきちんと自信を持って説明・対応しているからだと思っています。以前私が一人で製品を作り、アピールをしていた頃はやっぱりお客さんから見れば、リーダーの趣味、という程度に見られていたのだと思います。メンバーが自らこういう事業を立ち上げたいという熱い思いを持って行動しているのを見てお客さんがやる気を感じるのだと思います。私はIntraGuardianの説明を行う際にはほとんど話をしません。自社のトップも同席している状態で、メンバーがどんな質問にも自信を持ってしっかり受け答えしている姿が信頼されるのだと思っています。

小さい組織ではどうしてもトップの思いばかり先走ってしまい、社内でも客先でも空回りしがちです。メンバーに事業の全てをやらせろと言うっているのではなく、全体の方針に沿った中で熱い思いを語り合い、それを伸ばすように考えればよいのです。一人一人がチームごとの目標に向かって熱い思いで取り組んでいる組織が理想だと私は考えています。

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