電話セールス
セールスの電話がかかってくると、ほとんどの人が迷惑と感じることでしょう。その一方で、電話によるセールスの確率は意外と高いものです。
セールスの方法として、
・情報発信(ネット・TV・折り込み広告など)
・展示会出展
・ダイレクトメール(郵送・Eメールなど)
・電話
などが考えられますが、担当者個人にたどり着ける確率が高いのがやっぱり電話です。ブランド力があれば、情報発信していればお客さんから問い合わせが来ることでしょうし、展示会で興味を持ってもらえる確率も高いでしょう。しかし、無名の会社・製品ではこちらからアピールしていかなければ知ってもらえません。ダイレクトメールは、すでに名刺交換をした方などのように、担当者宛に送ることができれば良いのですが、お付き合いがないお客さん宛の場合は、良くて部署宛、最悪会社宛になってしまい、見て欲しい方に届かない確率が高いのです。その点電話は「**のご担当の方」と取り次ぎをお願いできるので、担当者に直接訴えることができる可能性が高まります。もちろん、セールスの電話は一切受け付けないという感じの門前払いも多いのですが。
イベント直前の場合は電話しかないということもあります。直前なので忘れられないというメリットもあります。
電話は断られる確率も高いので、やりたくない人が多いでしょう。しかし、電話で学べることは意外と多いのです。ダイレクトメールなどのように送りつけておしまい、というのに比べると、相手の反応が、例え受付の方の反応であっても感じられます。
もちろん無理強いやマナー違反は良くありませんから、断られたら、情報の郵送やFAXはかまいませんか?とお願いする程度にして、相手に嫌な印象を与えないようにする気配りが大切です。
私も入社3年後、CADシステムの開発販売の事業部を立ち上げ、どうやって販売して良いのかわからなかったときに、とりあえず電話してみました。メンバーにも電話してもらいましたが、まず私がやりました。リーダーが冷たくあしらわれながらもがんばっている姿を見せることがまず大切です。皆で電話の辛さを経験することで、工夫が生まれますし、市場の感覚がつかめてくるのです。本気度も見せられます。
もちろん電話をせずに売れるに超したことはありませんが、最初からそう上手く行くものではありません。泥臭いところから始めなければ分からないのです。泥臭いことを避けていてはうまい方法も見つけられないものです。まず泥臭いことからやってみること、そして、リーダーこそがやってみせること、とくにそういう経験をあまりしていない若いリーダーはやる必要があります。スマートなやり方だけで上手く行くのは、たまたま当たった時くらいで、一般的にはどんな事業も立ち上げるときには辛い段階があるのです。いろいろな経験をした上でスマートなやり方を見つけられるようになるのです。まずは何でもやってみることが大切です。