主要グループウェアパッケージ製品のシェアの推移
ノークリサーチが今年の中堅・中小企業マーケットでのグループウェア製品のシェアに関する調査結果を発表している。CNETでもニュースになっているし、こちらからは要旨部分がPDFでダウンロードできる。
ノークリサーチの報告にもあるが、グループウェアパッケージはスイッチングコストが高いため大きくシェアが変動することは少ないが、それでもこの調査結果を経年で見るとおおまかな傾向がわかる。
左は主要4ベンダーの5製品の5年間でのシェアの推移を私が勝手にグラフにしたものだが、おおむねロータス ノーツ/ドミノがシェアを落としてその分をサイボウズ他が喰っている状況が見て取れる。
また国内メインフレーマ製品をはじめとしたその他の製品シェアは引き続き低下傾向だ。
マイクロソフトのエクスチェンジについては今回はシェアを落としたが、これはメジャーバージョンアップの直前と言うことで買い控えが起きたのが原因だと推測している。
ただし同じ調査にある「今後利用する予定のパッケージ」という項目では、サイボウズが大きく数字を落としていて、逆にわずかながらロータス ノーツ/ドミノが数字を上げている。IBMは最近SaaSモデルのロータスライブを売り出し中で、この戦略が結果を出しつつあると見るべきかもしれない。
他にもデスクネッツやチームウェアの人気が上昇しておりこちらも要注意だ。
個人的な考えではあるが、今後中堅中小企業マーケットでは、グループウェア機能のうちメールやスケジューラと言った基本機能部分はOSSやフリーソフト(例:ジンブラ)あるいはSaaSモデルを使うケースが増えていくように予測している。
ノークリサーチの調査結果では2009年ではasp/sAAs形態のシェアは5%しかないが20%くらいにはなっても良さそうに思っている。この調査にもじきにパッケージシェアだけでなくジンブラやGmailなんかが登場してくるようになるはずだ。