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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

今年の新人はどんな人、自分たちとどう違う?

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 新社会人が会社に入社して今日で1週間になる。早い会社だとこの1週間で簡単な集合研修を終えて明日から現場に配属してOJTに入ったりもするだろう。
 さてそんな2009年度の新社会人はどういう人なのだろうか?例年のように生命保険会社をはじめとしていくつかの会社から新社会人の意識調査の結果が発表されているのでここにまとめて紹介。

 このうちソフトバンク・ヒューマンキャピタルとスミセイ新入社員ではそれぞれ「社会人に必要な要素」と「今後のビジネス社会に必要なもの」いうのを新社会人に問うている。
 結果は 「社会人に必要な要素」では、1位が「責任感」、2位「行動力」、3位「向上心」となる。そして「今後のビジネス社会に必要なもの」では、1位が「行動力・実行力 」2位が「コミュニケーション力 」3位が「柔軟性 」であった。
 もうひとつ両調査で聞いた「自分の強み」と「社会人生活で活かせる資質・能力」では、「自分の強み」は「責任感」協調性」向上心」という順位、「社会人生活で活かせる資質・能力」のほうは、1位「責任感」2位「向上心・探究心」3位「忍耐力」となる。

 さてこの結果を逆に先輩視点の調査結果を比較してみよう。ライフネット生命、「新社会人に関する調査」では、2009年2月に有識者500名から得た「新社会人に必要な要素」を調べている。
 先輩が新社会人に身につけて欲しい要素のトップは「協調性があること」、2位「素直であること」、3位「向上心があること」で以下が「我慢強いこと」「頭の回転が速いこと」である。

20090407

 先輩が要請している上位3項目のうち「協調性」と「向上心」については新社会人もおおむねその重要性を認識しておりまた学生時代にそれなりに身につけたと自負しているようだ。
 面白いのは新社会人が重要視している「行動力」については先輩側は全く重視していない(15項目中14位)こと。「我慢強さ」=「忍耐力」についてはある程度の意見の一致を見ているが、新社会人のウリの「根気やガッツ」も先輩は華麗にスルーw。そして新社会人が最も重視して身についているとも思っている「責任感」については先輩側の選択肢にすら出てきていない。

 まあ所詮こういうアンケートは非常に主観的だし、能力やスキルなんて簡単に一言で言い表せるものではないのでこれらはあくまで参考にしかならない。
 実際にライフネット生命の「新社会人に関する調査」で「今の新社会人と比較して自分が新社会人だったころの方が優れていたと思うこと」を聞いたところ、「我慢強さ」(現社会人:54.6%、新社会人:5.5%、差:49.1ポイント)がトップで2位が「協調性」(現社会人:37.0%、新社会人:8.0%、差:29.0ポイント)3位が「素直さ」となるなど、新社会人に求める要素はかつて自分が新社会人だったころの方が優れていたと感じている要素に近くなっており、なんとなく「最近の若い者は」症候群が透けてみえたりもする。

 理想の上司がイチローと真矢みきなのに対して、理想の新人が石川遼と宮崎あおいであるギャップとあわせて、酒席での会話のネタくらいには使えるかも。

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