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[定点観測]実名ブログ界の動向 2008年8月~9月版~企業勤務者の実名ブログ継続は難しいのか

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 実名ブログの定点観測結果報告。実は先月この定点観測をサボってしまったので今月は2008年8月分と9月分をまとめて書く。

オルタナティブ・ブログの8月と9月


2008_09_2 オルタナティブ・ブログでの新規ブロガーは、8月が6名で9月は1名。8月は新人が大挙して押し寄せた。新規ブロガーの場合は最初の月はかならず投稿があるわけで、これだけの数の新規ブロガーが来れば継続率が上がるかと思いきや2008年8月のアクティブ・ブロガー(毎月月に1回以上投稿するブロガー)率は開始以来最低の45.6%まで落ち込んだ。オルタナティブ・ブログが始まって以来、毎年8月は継続率が落ちる(2006年66.7%->64.9%、2007年56.4%->49.0%)のでしかたが無いところだろう。
 アクティブ・ブロガーの平均投稿数も9.08と落ち込んだが、9月には継続率が51.2% 投稿数も9.31と無事に回復した。6月以降長期休止状態から突然復活するブロガーが見受けられるが、復活してもなかなか続かないこともあって全体の継続率は相変わらず50%前後に留まっている。

イザ(iZa!)記者ブログ

 イザ(iZa!)の記者ブログのほうは、オルタナティブ・ブログとは逆に夏休みの8月にブログを書く人が増えて9月に減った。継続率は48.2%(7月)->54.2%(8月)->42.2%(9月)、投稿数は20.03(7月)->18.40(8月)->20.54(9月)と推移。
 今年は8月にオリンピックがあったことも若干影響したようで、このネタで投稿をしたブロガーが数名いた。それでも不思議だ。記者という人種は逆に夏休みなどで仕事で記事を書かなくなると、かえってブログ記事を書きたくなるのだろうか?ただ、その反動なのか9月に継続率が急降下した。この先40%を切るのも時間の問題だと思うが、継続者が3分の1程度まで落ちるとかなりみっともないと思う。そろそろ潮時だろう。

 だいたいここで何度も指摘しているように、7月にあったブロガーの異動が未だに一覧画面に反映されておらず退社した 片岡友理記者が記者一覧に掲載され続ける反面、水沼啓子記者はいつまで経っても一覧に掲載されない。イザ(iZa!)記者ブログには管理者がいなくなったようだ。

増える日本IBMブロガー

 オルタナティブ・ブログに話を戻すが、ここ最近の新規ブロガーの大半はベンチャー企業等の代表者だ。その中で目立っているのが日本IBMで、8月9月にも2名の日本IBMの社員が加わった。これで日本IBM社員のオルタナティブ・ブロガーは合計11名となり、2位のアイティメディアの8名を大きく引き離した。3位は2名以下なのでここでは一大勢力といえる。
 ただし、以前にも書いたが日本IBMのブロガーは長続きしない。11名のうち継続できているのはたったの4名(36.4%)と全体平均の50%より低いし投稿数も低調だ。ちなみに2位のアイティメディアの継続者は4名でこちらも50%。日本IBMはブログを使っての広報活動に力を入れていたはずなのだが、こうも休止者が多いとイメージ面ではかえって悪化してしてしまうのではないかと心配になる。8月からは広報の栗原さん自身もブログを始められたし、東京基礎研の所長もCNETブログのほうで実名ブログをつづけていらっしゃる。頑張って欲しい。

 日本IBMに限らず企業勤務者の実名ブログの継続というのはなかなかにハードルが高い。確か以前調べたときも企業勤務者全体の継続率は平均以下だったように思う。新規のブロガーが社長や学生に偏るのとあわせてみても今後企業に勤務する実名ブロガーの割合は減っていくのかもしれない。
 個人的には非常に残念に思う。ブログは新しいメディアだと言われ注目されているとはいえまだまだ壁は沢山ある。

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