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ビジネスをアートする?!社会をアートする!?コミュニケーションアートから見た時代の新潮流

感じる力を研ぎ澄ますことからはじまる

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スタジオオフィスの窓から見える檜町の空は、変化の富んでいてとても楽しい。

刻々と変わる雲の形、風にゆれてキラキラ光る木々。

最近は、少しづつ日が短くなり、真っ赤に染まりながら沈む夕日が美しい。

この夏東京にも被害を及ぼしている、ゲリラ豪雨が降った時は、尋常ではない気配を放ちながら、空が徐々に変化していくのが見えました。

まず不穏な風が吹き始める・・・

遠くがうす暗くなってくる・・・遠くで小さな稲妻が光る・・・遠くから轟が聴こえる・・・ミッドタウンの抜けた広い空から何かが迫ってくるような気配・・・気配はどんどん激しくなってくる・・・そして数分で豪雨。

あの不穏な気配は、目に見えないものだけど、誰もが感じることができます。

アートコンシェルジュは目に見えないものを感じる力を研ぎしましていきます。ただそれは誰もが持っている力であり、美を感じる力でもあります。そしてそれを言語化し、人に伝え、そして概念を共通善に向かって実現していくことがお仕事。

野中郁次郎氏の著書「美徳の経営」の中で、繰り返し語られる「賢慮(ハビトゥス)」形リーダーはアートコンシェルジュの目指すところにすごく近いように思います。「賢慮とは『美徳の経営を実践へと導くアート』である」とも表現していて、とても難しいことだけど、その通りだなぁと納得。つまりアートコンシェルジュもアーティストだと言うことなんです。

P1120785_3「賢慮型リーダー」の要素は以下の6つだそうだ。

1)善悪の判断基準を持つ能力

2)他者とコンテキストを共有して共通感覚を醸成する能力

3)コンテキスト(特殊)の特質を察知する能力         

4)コンテキスト(特殊)を言語・観念(普遍)で再構成する能力

5)概念を共有善(判断基準)に向かってあらゆる手段を巧みに使って実現する力

6)賢慮を育成する能力

野中氏の考え方のベースにある「美学」や「賢慮型リーダー」という考え方は、一般的には難解に感じる人、現実的ではないと感じている人もいるかもしれないのだけど、まさにアートコンシェルジュが鍛錬し目指しているリーダー像に近い。なかなか言葉にするのは難しいので、このように言語化・体系化できるのかと、とても勉強になります。

とは言え、実践から生まれた「アートコンシェルジュの9つの心得」というのがあるのですが、それはもっと具体的でやさしく書かれています。でもやっぱり実践は難しい(笑)。

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