共に成長してきた仲間の展覧会@NY
といっても彼はビジネスパーソン。外資コンサルファーム→NY投資会社というキャリアの仲間だ。
彼と会ったのは、ちょうどプロジェクトチームだったホワイトシップを法人化する少し前。それ以来「くにちゃんの制作現場を見ているだけで勉強になる」「美を学びたい」といって、忙しい合間を縫って寄ってくれた。
そしてその頃私は経営者という道を選択し、彼にたくさんのアドバイスをもらってきた。まったく新しいビジネスモデルを立ち上げているベンチャーとして、既成概念を押し付けたりせずに、独特のプロセスを一緒に楽しみながら付き合ってくれた。
あれから4年。今となっては伝説の狭いワンルームマンション事務所で、彼がはじめて描いた絵を、彼の新居に飾るために額装した。こどもの絵を大切に保管しているお母さんな気分(笑)に浸りながら、ホワイトシップが企業としてここまで来れた道すがらを思い起こす。昨年からはじめた電話会議も議事録を見たら36回にもなっていた。
そんな時期、新居のために彼から依頼があった絵も完成。くにさんはこの作品の制作を通して、アーティストとしてまた一段変容したように感じる。
また一方では現在、彼はコロンビア大学のMBAを卒業する時に開催した春の個展に続いて、NYで二度目の個展「Forest sketch」を開催している。
仲間とのとても贅沢なコラボレーション。コミュニケーションアートの目指すもの、「アーティスト」「ビジネス」「鑑賞者」「パトロン」「社会」という要素が、美しく統合されるはじまりのようだ。
私も6年ほど絵を描かざる終えない衝動が起こり、結局個展もやることになっていった時期があるので、彼の中で起こっていることがわかる気がする。いい絵を描くとかそういうことではなく、そこで起こる内面の「衝動」を体験することが大きいと思う。そしてその「衝動」の先に何があるのかは、その人の生まれた意味みたいなところで広がっていくような気がする。
その衝動が続くばかりか大きくなり、その衝動の自我を越えて、表現し続けるのがアーティストという役割の人。
アートと共に成長する仲間がいることに心から感謝。E art hの真ん中にはやっぱりartがあるんだな~