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私の名刺管理術

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今回は『オススメの「名刺管理術」』というお題を受けて書いてみようと思う。

● たかが名刺

 「オススメの」といえるかわからないが、現在の私の名刺管理法は「ずぼら方式」だ。「全く管理しない。ただ保管しておくだけ」という方法(笑)。たかが名刺、だから名刺管理に時間をかけたくない。

 でも、これの最大の欠点は、いざ、名刺の山の中から必要な一枚を探し出そうとすると大変だということ。頻繁に名刺探しを繰り返すと、本当に名刺管理が必要だと実感として思うものだ。

 今現在の私には以前ほど名刺管理の必要性はないが、それでも、やはり名刺はスマートに管理しておきたい。必要なときにさっと検索でき、できればそのまま電話をかけたり、メールをしたりしたいというのは、便利さの問題だし、本質的なニーズだ。

 それに、また仕事上、たくさんの名刺とのおつきあいの必要性が復活するかもしれない。私も名刺管理術には常に興味津々である。

● されど名刺

 名刺をみれば、その人と会ったときのことが思い出され、あ、また次はこの方とこういう仕事でご一緒したいなあとか、また楽しくお酒をのみたいなあとか、そんな「ひととひと」のつながりを記憶、再生する人脈データベース的存在だ。いや、むしろ、人脈データベースとしてというよりも、写真アルバムに近いものがあり、思い出とともに古い名刺も捨てられない。今現在、会社も変わっているだろう人の名刺も、結構捨てずに持っていたりする私だ。最近流行の「断捨離」とはいかない。


● 振り返ってみると

 考えてみれば、これまでも随分いろいろな名刺管理術を試してきた。

 20代~30代、電子回路設計エンジニアだった頃の私は、会社のデスクで仕事をすることがほとんどで、名刺フォルダや名刺用のバインダの中身は、取引先の業者(特に部品メーカーやCADベンダーとその販売代理店)の営業マンの名刺が多かった。特に名刺用バインダは、大型のものを使い、ページをパラパラめくって必要な人を探し出すという、アナログな方法だった。会社ごとにアルファベット順で名刺を整理さえしておけば用が足りるという、シンプルなものだったが、使い勝手は悪くなかったと思う。

 40代以降、パソコン通信や、雑誌、書籍の執筆活動で仕事以外で出会った、さまざまなパソコン/PDA好きの仲間の名刺が急激に増えた。しかも、こうした出会いがきっかけで、私自身の仕事もエンジニアから、商品企画というもっとビジネス寄りに変わることになり、仕事上の名刺もビジネス寄りにどんどん変わっていった。

 こうした自分のキャリアも名刺という側面にしっかり反映されている。やはり、「されど名刺」である。

 これまでで一番忙しかったデジタルカメラの企画マンだった時期(90年代後半)は、パソコン上、Outlookの住所録に受け取った名刺の情報をすべて手入力し、PDA(Palm、Windows CEなど)と「同期」という機能で情報の整合性を常に保ち、本業が忙しいのににもかかわらず、ここはかなりこだわってやっていたように思う。

 私の担当したデジタルカメラは、単に写真撮影を楽しむだけでなく、写真を情報として活用するコンセプトを持っていたので、PDAの使いこなしや今でいうライフハック系のアイデアを持ち込むことを検討するのも、私の仕事だった。

 いやむしろ、煩わしいデータベース化の手順も、仕事というより、当時の最先端技術への好奇心や趣味的な感覚で乗り越えていたのかもしれない。時間をかけ、几帳面に整理した名刺データベースを、PDA使いの誇りのように思っていた気がする。よく仲間と飲み会で集まり、PDAやモバイルパソコンを見せ合い、その使い方の情報交換や議論をしたものだ。その中の重要なジャンルのひとつが名刺管理だったように思う。

 当時の最先端技術にOCR(文字の自動認識)があった。スキャナやデジタルカメラで読み込んだ画像から自動で文字情報を取り出し、データ化できる。画期的な技術ではあったが、「認識率を100パーセントにする」つまり「読み取りミスをゼロ」にするということは、予想以上に難しいことのようで、10年以上経過した今でもそれは達成できていない。それ故、OCRソフトで読み込んだデータは、全部もう一度チェックして修正をする面倒な手作業が必要だ。

● 名刺のデータベース化 最新動向

 しかし、最近になって、OCRだけでは達成できなかったほぼ100%という認識率を、別の手段(人の力で誤認識を修正するという手段)と組み合わせることで実現したサービスがいくつか登場している。このブログで過去に取り上げたことのあるオーリッドのKYBERや、SansanのEightである。

オーリッド KYBERのホームページ

Sansan Eightのホームページ

 KYBERやEightを使うと名刺の情報を簡単にデータベース化できるようになった。

 特にEightは、名刺のデータ化だけが特徴ではなく、個人用の名刺管理のためのスマートフォンアプリが提供されていて、使いやすく、お薦めできる。

 Eightの特徴はこれだけではない。FacebookやGoogleとの連携機能も秀逸だ。たとえばFacebookの友達がEightの会員の中に見つかると、自動的にそれを教えてくれ、自分の名刺データベースにその友人の名刺データを追加できる。その友人に逆にこちらからお知らせして、ネットワーク経由の「名刺交換」ができるのも便利だ。ネットワーク経由なので、お互いに名刺を新しいものにしたときにそれが通知され、お互いのデータベースが更新できるのも大変便利だ。SNS時代の名刺管理ツールとして、なかなかの良いアイデアである。そして、しかも、Eightは今のところ無料で利用できるのがありがたい。

「Eight Scan」 β版 (Eightへのユーザ登録とログインが必要)

 ただし、ちょっと残念なのが、大量の名刺に対する対応である。Eightに大量の名刺を一気に読み込みたいという場合、スキャナを使いたいが、Eightの対応するスキャナは、現時点でPFUのスキャナScanSnapシリーズのみで、私が持っているブラザー製品では利用できない。しかたなくiPhoneで手持ちの名刺をちまちま読み込むしかない。

 スキャナの機種を特定せず読み込める仕様にしてほしいものだ。たとえば、PDFやJPEGならば読み込めるというような仕様にしてほしい。とにかく、今後の機能拡充に期待したいと思う。

 一方、KYBERでは、名刺をデータ化するには無料というわけにはいかないが、専用の名刺スキャナ「KYBER SmartCardBox」や、大量の名刺のスキャン代行サービス(有料)が用意されていて、金額が見合うならお薦めできる。

 このように、名刺管理に関連するサービスもかなり高度化し、使いやすくなってきている。特に、OCRの誤認識の修正という煩わしい作業から解放してくれるサービスに注目である。

● FacebookやGmailも、そして名刺も

 そういえば、名刺データベースだけが人脈データベースではない。FacebookやGmailのアドレス帳が私にとってますます重要な人脈データベースになってきている今日だ。

 それでも紙の名刺は重要だ。実際に会って手渡すというこのことは、いくらITの世界、SNSの世界が進歩しても貴重な瞬間であることに変わりはないように思う。それだけに、より印象に残る名刺や、後から仕事の受注につながる名刺など、さまざまなひとが、さまざまに工夫をしている。私も名刺をもっと使いこなしたいものだ。

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