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 コンサルティングの「おしごと」を通じて、日々感じることを徒然綴ります。時々、子育てや地域活性化についてもつぶやきます。

パワポの「表」はこう作る!~「紙書き」のお作法その1

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 このたび、誠ブログに参加させていただくことになりました、クレイグ・コンサルティングの永瀧(えいたき)と申します。 「こんさるたんとのおしごと」と題して、とかく理解されがたい「コンサルティング」の仕事を、すこしでも読者のみなさんにのぞいてもらえたらいいなと考えています。どうぞ末永くよろしくお願いします。

 さて、初回のエントリーをアップする前に、改めて誠、誠 Biz.IDをじっくりと拝見して、読者の皆さんの興味・関心を自分なりに理解しようと試み、誠は時評や時事に絡めた経営トピックスに関する記事が多く、誠 Biz.IDは日々の仕事の悩みを解消するTipsに関するものが太宗を占めていることを再認識しました。そこで、ご紹介いただいた鷹木編集長に敬意を表して、『「紙書き」のお作法』と題し、私が日々の仕事の中で使っているちょっとしたドキュメンテーションのTipsや心得を不定期でご紹介しようと思います。第1回目の今回は『パワポの「表」はこう作る』です。


【「紙書き」とはなにか】
 ところで、まずは「紙書き」とはなにか、ということをご説明しなくてはいけないですね。コンサルティング業界、とりわけ私が以前所属していた外資系の某コンサルティング会社では、MSパワーポイント(以下、パワポ)で提案書や報告書を作ることを「紙を書く」、略して「紙書き」と称していました。このPC全盛の時代に、なぜ「紙を書く」というのかは全く不明なのですが、なんとなく語感がいいので私はいまでも使い続けています(ちなみに新聞記者は、記事にすることを「字にする」といいますが、これも同じようなものかもしれません)。

 さて、コンサルティングのおしごとで避けて通れないのが、この「紙書き」です。「最も言いたいこと」を、キレ味のあるメッセージラインと分かりやすいチャートで示したキースライドに対して、クライアントから深く理解を示していただき、実際の経営活動に結び付いたときこそ、コンサルタントが恍惚感に囚われる瞬間です。そのためには、思考に使える時間を最大化し、ドキュメンテーションをする「作業時間」を最小化することが求められます。この『「作業時間」を最小化し』、かつ『美しい「紙」を作る』ためのお約束が、今回からご紹介する「紙書き」のお作法なのです。

 前置きが長くなってしまいました...。それでは本題『パワポの「表」はこう作る』に入りましょう。


【綺麗な表の作り方】
 誠ブログ読者のみなさんなら、たいていの方がお使いになったことのあるであろうパワポ。現在はMS PowerPoint2007が最新版ですが、バージョンアップするたびに進化しています(2007はショートカットを多用してきたコンサルタントにとっては、改悪という説もありますが...)。特に表組みの機能は格段に進化したと聞きます。しかしセルの分割や行・列の削除など、まだまだ煩わしいことは多いですし、何といっても美しさに欠けます。そこで私は、図形(長方形)で表を作っています。

具体的には
  1. まずオートシェープで長方形を作る(図1)1.GIF
  2. 「図形の書式設定」で塗りつぶしや線の色、テキストボックスの属性を、あらかじめ好みのものに設定するとともに、フォントの大きさも選んでおく
  3. 必要な行数分だけ長方形をコピー
  4. 「最初の行になる」長方形と「最後の行になる」長方形を選び、位置を調整
  5. すべての図形を選択し、「上下に整列」「オブジェクトを中央に揃える」で列を整える。図形が重なっていたらサイズ(高さ)を調整(図2)2.GIF
  6. 図形を「グループ化」する
  7. グループ化した図形を必要な列数分だけコピー
  8. 「最初の列になる」グループと「最後の列になる」グループを選び、位置を調整(図3)3.GIF
  9. すべてのグループを選択し、「左右に整列」「オブジェクトを上に揃える」で行を整える。図形が重なっていたらサイズ(幅)を調整(図4)4.GIF
  10. 文字を入れ、表を完成させたら、すべてのグループを選択して再グループ化(図5)5.GIF

 図5をご覧いただいた通り、左隅のセルを削除し、1列目だけグリーンにしていますが、これはパワポの表組み機能を使うよりも、今回のやり方の方がより容易だと思います。つまり、柔軟性が高いという利点もあるのです。

ぜひ、一度お試しください!
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