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『Disney Mobile on docomo』NTTドコモとウォルト・ディズニー・ジャパンの提携で生まれるスマートフォンと新たなコンテンツ・サービス

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©Disney

2012年2月1日、NTTドコモとウォルト・ディズニー・ジャパンは、ディズニーブランドのスマートフォンブランド『Disney Mobile on docomo』(ディズニー モバイル オン ドコモ)および同ブランド向けのコンテンツ&サービス展開についての発表を行いました。

ディズニーは、2006年6月に、米国SprintよりMVNO(仮想移動体通信事業者)として、最初の携帯電話事業をスタートしましたが、2007年12月末までの僅か1年半で、そのMVNO展開を終了させました。翌年2008年3月より、ソフトバンクモバイルでのMVNO事業をスタートさせ、現時点まで継続しています。しかしながら、同社がApple iPhoneに注力していることからも、必ずしも成功しているとは言い難く、今回のNTTドコモとの提携発表は、3番目の携帯電話事業となりますが、ウォルト・ディズニー・モバイルにとって、とても重要な提携と言えるでしょう。

また今回は、過去2社とのMVNOモデルとは異なり、ドコモのブランドとして展開となる点が、大きな相違といえるでしょう。 ディズニー側がMVNOに拘らなかったということなのか、あるいは、従前より、NTTドコモとディズニーは、東京ディズニーリゾートでNTTドコモがオフィシャルスポンサーになっているほか、コンテンツや年末に提供するカレンダーなどでの提携関係があったことからか、両社がタイミングを図り、条件を調整してきたことが想定されます。

具体的な提携内容は、NTTドコモがディズニーブランドのスマートフォンを『Disney Mobile on docomo』ブランドで販売し、ディズニーが、『Disney Mobile on docomo』向けスマートフォンでのディズニーらしい世界観を実現するために協力し、更にのコンテンツおよびサービスなどを提供するというものです。

また発表会は、NTTドコモからは当初予定していた山田社長が、昨今の重なるSPモードのトラブル対応により欠席となり、執行役員マーケティング部 部長 永田清人(ながた きよひと)氏によるプレゼンテーション、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社ディズニー・インタラクティブ・メディア・グループ ゼネラルマネージャー モバイル デービッド・ミルスタイン氏によるプレゼンテーション、および堀北真希さんとMCによるトークセッション、新CM紹介およびミッキーマウス・ミニーマウスとのフォトセッションという構成で行われ、別会場にて商品・サービス展示が行われました。


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新CMの衣装をまとった堀北真希さんとミッキーマウス&ミニーマウス


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パナソニックモバイルコミュニケーションズ製 P-05D

薄さ7.8mm・幅62mm・高さ123mm・軽量103g、1GHzデュアルコアCPU・有機EL4.3インチQHDディスプレイ、8.2メガピクセルカメラ・下り14Mbpsのハイスピード対応、おサイフケータイ・防水対応と、十分なスペック
更に、PURE WHITE・PURE BLACKの何れもオリジナルのジャケット(リアカバー)2種類を同梱

スペック以上にコンパクト・軽量に感じる背面のラウンドフォルムは、女性の手でも持ちやすく、実際の操作感も軽快そのもので、パナソニック製Androidスマートフォンとしては、過去最高の製品と言えます。


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富士通製 F-08D

幅64mm・高さ129mm・厚さ8.8mm(最厚部9.8mm)・120g、1.2GHzデュアルコアCPU・4.3インチHD(720x1280)TFTディスプレイ、ワンセグ赤外線・防水・おサイフケータイとガラケー機能フル実装とフルスペック

ハイスペック・フルスペックな1台ではあるものの、既発売機種『REGZA Phone T-01D』をディズニー・モバイル向けにカスタマイズした内容に留まっており、新ブランドに最適化を図った製品とは言えない点が惜しい点ですが、安定性とコストを考慮すると、妥当なモデルと言えます。


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ウォルト・ディズニー・ジャパンGM デービッド・ミルスタイン氏
NTTドコモ執行役員 永田清人氏


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NTTドコモのスマートフォン開発力、ネットワーク、全国の充実したサービス体制と、ウォルト・ディズニー・モバイルならではのモバイルコンテンツ開発力、エンターテインメント資産、幅広いファン層が重なることで、新たな市場を創造することが期待されます。

今回発売する2機種は、富士通製F-08Dおよびパナソニックモバイルコミュニケーションズ製P-05Dの2機種ですが、前述の通り、P-05Dは、過去発表・発売した製品のリメイクではなく、かつ、3月発売予定ながら、非常に完成度が高く、従来の同社製スマートフォンと比較できないほどの仕上がりで、ワンセグ・赤外線通信が不要な人、コンパクトなスマートフォンが欲しい人にとって、男女や年齢層を問わず、人気機種となるものと思われます。


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スライドには薄さ8.8mmとなっているものの、最厚部9.8mmかつ高さや角ばった形状が、女性に向いているとは思えないF-08D。 逆に薄さ7.8mmとなっているが、両サイドをラウンドシェイプした形状が、スペック以上に薄く感じ、かつ持ちやすい形状である。 一方、連続待受・連続通話は、F-08Dが400時間・330分に対して、P-05Dが350時間・150分とやや厳しい数値と言える。F-08Dはバッテリー交換が可能だが、P-05Dはリアカバーが開かないためにバッテリー交換はできないため、eneloop(エネループ)などのモバイルバッテリーの携行を推奨すべきところでしょう。

デービッド・ミルスタイン氏によるプレゼンでは、ディズニーらしさをいかにドコモのスマートフォンで実現していくのかについての説明が行われました。


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40を超える無料アプリ、25を超えるライブ壁紙、ディズニーならではの動画コンテンツ、モバイルインターネット上だけではないディズニーの特典を提供するとミルスタイン氏


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Disney Basicアプリは、メール、フォト、きせかえ、カレンダー、グリーティングカード、瞬間日記、ふせん、天気、マジックえもじ、エレクトリカルパズルなどのディズニーアプリが提供されます。

ドコモのキャリアメール『~docomo.ne.jp』では、デコレーションメール素材が1500点以上提供されます。


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ドコモのメールとは別に『~@disneymobile.ne.jp』アドレスのメールアドレスが利用できます。

『fun with kids』は、子供向けのゲーム、絵本など、親子で遊べるコンテンツ。


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『Disney cinema』は、ディズニーならではの映画やアニメーションを毎月入れ替わる20時間分のコンテンツが無料で楽しめます。

『Dlife』は、人気の海外ドラマやバラエティなどを2012年3月17日から開局するBSチャンネルDlife(ディーライフ)から、セレクトされた番組を無料で提供するものです。


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壁紙もディズニーらしいキャラクター・コンテンツを生かして、ディズニーランドのエレクトリカルパレードやミッキーマウス、ミニーマウスが動きのあるインタラクティブなライブ壁紙として提供されます。


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その他、リアルでも提供するユーザ向け特典は、東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシー)と連動した特典を春以降に、国内のディズニーストア全店・ディズニーストアオンラインショッピングでの割引サービスなども提供を予定しています。

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