事業を縮小する難しさ
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事業縮小を決断したわけですが、実行するにはいろいろと問題がありました。
意外に早く決断できたのですが、いざ実施するとなると、予想以上に難しかったのです。
まず、縮小することの抵抗感というか、怖さがありました。
今までは事業拡大一辺倒ですし、事業拡大しか頭にない行け行けの性格ですので、正反対のことをするとなると、安易に許せない自分がいたのです・・・。
これに関連することですが、世間体も大いに気になりました。
「縮小=負け」のように考えていましたので、それが世間に知られるのは抵抗がありました。
「どうしたん?」と聞かれるのも嫌ですし、説明するのはもっと嫌です。
今まで散々「すごいですね~」と言われてきたプライドも大きかったですね。
それを何十回、何百回も聞いてきただけに、逆のことをするのは許しがたいものがあります。
そして、資金繰りの面もあります。
規模を縮小するということは、当然ながら売上も縮小することになります。
そうなると、入ってくるお金が少なくなりますので、下手すると資金繰りができないかもしれません。
事業を縮小しても返済金額は同じですので、毎月の返済が苦しくなるかもしれません。
縮小するということは経費も比例して少なくなるわけですが、入ってくるお金が少なくなるのは心配の種なのです。
また、新たな融資を受けにくくなります。
「売上至上主義」とまでは言いませんが、乱暴な言い方をすると、毎月の売上金額が高ければ、借り入れできる金額が高くなります。
追加で借り入れできる余力はありましたので、その余力がなくなってしまうことになるのです。
いざ縮小を実行するとなると、それらの問題が出てきましたので、実行するにも抵抗があったのです。
もちろん、これらのことは頭ではわかっていました。
その上での決断だったわけですが、いざ実行するとなると、予想以上に重くのしかかってきたのです。
その気持を文章で表現するのは難しいですね。
おそらく、実際に経験した者しかわからないと思います。
はっきり言って、意図的に縮小するのは、拡大の何倍も難しいです。
もう少し言えば、起業するよりも事業を辞めるほうが何十倍も難しいです。
それを身を持って体験したのでした。
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