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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

2社がうまく同時に回った理由

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コンクリート製品製造会社の元請けとして、大手2社と契約して事業を拡大していました。

メインとなる1社は、私自身も現場に入っていましたので、工場とは強力な関係を築き上げることができました。

実際に、次々に人材を入れることができて、勢力を拡大し続けていました。

最初に契約したもう1社は、当然ながら私は行くことができません。

見に行っている暇もなかったので、ほったらかし状態だったのですが、それでも勢力を拡大することができました。

その要因の一つは、契約して最初のうちは、私が現場に入っていたことにあったと思います。

こちらも大手企業ですので、まずは私自身が現場に入って、確実に次につなげようと思っていました。

そして、現場で仕事をやりながら、社長としての動きもしていました。

社長としての動きといっても、工場長や課長、現場責任者などに「うちには良い人材がたっぷりいますので、いい仕事しまっせー」と大きな態度で言うだけです。(笑)

その際、他の協力会社の人材の批判はしませんでした。

仕事が大してできない人もいたのですが、それには一切触れずに、「うちはやりまっせ~」ということを言っていました。

現場責任者としては、できる人材を必要としますので、私が言っていることを上層部に伝えます。

その結果、次々に人材を入れることができたのです。

しばらくして、メインとなる1社が決まったので、まず私が行くことになりました。

そして、1ヶ月もしないうちに次の人材が必要となりました。

当然ながら、確実な人材を入れる必要がありますので、私と同じように今の工場を抜けて、新しい工場に行くことになります。

私に続いて優秀な人材が抜けますので、工場としては良いことではありません。

私が優秀な人材かどうかは疑問ですが。(笑)

すでに工場には、私の会社の従業員全員が入っていましたので、後釜となる人材を入れる必要があります。

何とか探して入れたのですが、新規採用で初心者丸出しですので、クレームになりかけました。

工場としては、「せっかく仕事を覚えたと思ったら、また一からかよ・・・」となるのは当然です。

さらに、もう一人抜けることになったので、私が「いい仕事しまっせー」と触れ回っていたのと逆の状態になってしまいました。

もう1社と契約して、そちらに人材を移動していることはバレていますので、工場側としては面白いはずがありません。

実際に「あっちばかりでは困るなあ・・・」と言われていました。

でも、私自身が最初に現場に入っていて、人間関係ができていましたので、そこはうまく切り抜けることができました。

普通なら、「他の会社に変えるぞ!」と言われていたかも知れません。

そこは、私の経営者としての実力で切り抜けることができたのです!

と言いたいところですが、経営者としての実力が本当にあれば、そもそもこんなことになっていませんよね。(笑)

また、何とかなったというよりも、「何とかしてもらった」という方が大きかったでしょう。

ともかく、ある程度の人間関係ができていましたので、何とか切り抜けることができたのです。

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