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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

名刺一枚で飛び込み営業をした結果

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新規取引先を開拓するために、大手企業への飛び込み営業を開始しました。

当時はインターネットがありませんので、タウンページで工場を探して地図で場所を確認します。

企業によってはタウンページ内に広告を出していましたので、多少は事業概要などもわかりましたが、ほとんどが小さな広告ですので、詳しいことは何もわかりません。

広告を出していなければ、会社名、住所、電話番号しか情報が手に入りません。

あとは、地図で場所を確認して、現地に行くまでは何もわからないのです。

そんな状態でしたが、今から思えば、そんな状態だから飛び込み営業に行けたのだと思います。

今みたいにインターネットでどんな情報でも瞬時に入れば、できるだけ詳しい情報を見ることになります。

相手は大企業、大手工場ですので、見れば見るほど可能性が低いことを実感するはずです。

そうなると、行く前から「これは、どう考えても無理だろう?」と思ってしまって、行くに行けなくなってしまうかも知れません。

「知らぬが仏」ですね。

知らないからこそ、普通は門前払いになる企業でも営業に行けたのだと思います。

どれも大きな工場ですので、営業を重ねても慣れることはありませんでした。

慣れるほど営業回数を重ねているわけではありませんが。(笑)

営業に行く前には、その工場の周りを車でぐるっと一回りして、どんな製品を作っていて、どんな工場になっているのかを確認します。

それくらいしか情報収集できませんので、見られる範囲は必死になって見ていました。

そして、名刺一枚だけで営業開始です!

名刺は最初に出しますので、それ以降は話しかありません。

普通ならとんでもない営業方法ですが、思った以上に責任者クラスの方と話ができました。

記憶している限りでは、門前払いになったところは1、2社だったと思います。

簡単に話を聞いてもらう程度や、じっくり聞いてもらえたところなど、話にはいろいろありましたが、思った以上に話ができたことはプラスになりました。

行って対面して話ができれば何とかなると思っていたので、その点については何とかなったと言えます。

工場長に何度も会うことができる会社もできて、行動することの可能性を感じました。

普通なら最初からあきらめる状況ですし、名刺一枚だけで契約にこぎ着けるのは無謀と言えますが、思い切ってやってみて正解だったということです。

手ぶらで行ったことに関して突っ込まれたのは、記憶に残っているのは1社でした。

それ以外は何も言われなかったのですが、それでいいというわけではなく、先方は「資料も何もないんですか?」と聞きたくても聞けなかっただけだと思います。

そうして好感触を得ていたのですが、実際に契約まではほど遠い状態が続きました。

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