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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

運送会社のドライバーの実態

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今日は運送会社のドライバーの実態を少し書いてみたいと思います。

私は軽トラから大型トラックまで、いくつかのトラックに乗って、いくつかの運送の仕事をしてきました。

期間的には数年ですが、ただ単に荷物を運ぶだけでなく、できるだけ情報収集をするようにしていました。

一言で言えば、運送会社のドライバーはかなりハードな仕事をしています。

荷物や運行パターンによって差はありますが、最大の特徴は拘束時間ですね。

法律では8時間労働が基準になるのですが、その時間内に終わる仕事はほとんどありません。

拘束時間でいえば、軽く8時間はオーバーしているのが実態です。

でも、いくらオーバーしていたとしても、残業手当がもらえることはありません。

トラックに乗っている時間を拘束時間と考えた場合は、軽く半日は拘束されていることになります。

長距離トラックになると、トラックで何泊もしますので、半日どころではなく、拘束されっぱなしとなっています。(笑)

普通に荷物を積んで下ろすパターンでも、夕方に積んで朝から下ろしますので、現場には早朝に行っていることが多いのです。

8時開門とすれば、6時くらいには現場周辺に着いているという感じですね。

8時前に着こうと思えば、通勤ラッシュに巻き込まれますので、すごく時間がかかります。

そこで、ガラガラの時間帯に現場に行って、現場で仮眠を取るのです。

そうすれば最小限の時間で現場に行くことができますし、遅刻する心配もありません。

それらの状況の、どこまでを仕事と考えるかは難しいところですが、とても8時間労働で終わる仕事ではないのです。

求人を出す会社側も表現には気を遣います。

現実の運行は違反になりますので、そのまま書くことはできません。

そこで、基本的な就労時間は8時間にしておいて、「運行パターンによって就労時間が変動することがあります。」などと書いて、面接で実態を説明することになります。

この点については、どの運送会社も工夫しているというか、困っている状態でしたね。

運送業界を知らない人が面接に来た場合は、実態を聞いて断ることも多かったようです。

すでにドライバーの経験があれば、そのあたりはわかっていますので、納得の上で仕事をしていることになります。

トラックドライバーの共通点は、トラックに乗るのが好きなことですね。

トラックに乗っているのが好きなため、拘束時間が長くても全く苦にならないのです。

早朝から家を出て夜中に帰ろうが、半日以上運転しっぱなしだろうが、何日もトラックで寝泊まりしても、トラックが好きだから苦にならないのです。

そうでない人がトラックに乗ると、途中で辞めてしまうことも多いのです。

トラックに乗るのが好きな人は、トラックに乗っているのは仕事と思っていない面もありますので、好きな人にとっては良い仕事ということですね。

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