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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

嘘も方便

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手数料として売上の23%を支払っていますので、条件さえ問題なければ、請負先を変えてもらうことができます。

私は、きっちりと実績を上げていましたので、変えてもらう話はすんなりと進みました。

ちょうど次の行き先もあったようですし、後任のドライバーもすぐに見付かりましたので、話は割りと早く進んでいきました。

そこで一番問題になるのは、今の請負先に交代を告げることです。

後任のドライバーを用意して、きっちり引き継ぎをしますので、請負先の会社には迷惑をかけることはありません。

しかし、ドライバーが辞めるのは何かの理由があるわけですので、親会社としては、できるだけ納得する理由を告げて、スムーズに交代させたいのです。

ちなみに、仕事の引き継ぎで二人一緒に回っている時は、一人分の日当で、二人が仕事をしていることになります。

これは、どんな計算になったか覚えていませんが、私が無料でやっていたような気がします。

定かではありませんが、「これは、引き継ぐ側としては当然だ!」と思っていたような気がするのです。

その私が辞めて後任のドライバーと交代する理由ですが、私の一身上の都合にしてくれと言われました。

つまり、家庭の事情にしてほしいということですね。

請負先としても、「家庭の事情なら仕方がないなあ」としか言いようがありません。

それを狙って、そのように言ってほしいと言われたのです。

それほど頼み込まれることもなく、いつものように口で上手く説明されたような記憶があります。

「神が家庭の事情でうちを辞めることになりました。事情が事情ですので、当社としても仕方がありません。引き継ぎはきっちりしますので、すみませんがご了承ください。」

こんな感じで、その会社自体を辞める話ということです。

これを聞かされれば、請負先も納得せざるを得ませんし、親会社としても、評価が低くなることもありません。

それで、皆が丸く収まるのです!

私は嘘を言うことになるのですが、その会社との関係が切れますので、嘘を言おうが何の問題もないのです!

実にすばらしい理由ではないですか!?

てなわけないですよね・・・。

もちろん、「おいおい・・・」と思いましたが、それで丸く収まるのであればと思って、それらしい理由にしました。

「嘘も方便」ということわざがありますが、こうしたことは良くありませんね。

良くないというよりも、やってはいけないことです。

嘘をついたり、嘘をつかせたりということは、どんな理由があったとしても、ビジネスではあってはなりません。

ビジネスだけでなく、日常でも家庭でも同じです。

嘘がさらなる嘘を呼び、感覚が麻痺してくれば、嘘をついた代償が何倍にもなって返ってくるのです。

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