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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

運送会社から自社便へ

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軽貨物運送を開始して、軽トラを使わずに請負先の会社のトラックに乗って仕事をしていました。今日は、その業務内容について書いてみたいと思います。

乗っていたトラックは、2tロングの箱車でした。幅も広いので、かなりたくさんの荷物を載せることができるトラックです。

夕方に名古屋の関連会社に配送する網戸を積み、それから各地へ配達する網戸を積みます。

名古屋の関連会社は、どういった関係だったかは完全に忘れましたが、網戸の完成品を運んでいましたので、卸のような会社だったと思います。

それから、三重県の各地にある取引先へ網戸を配達して回ります。三重県北部で、件数にして20件くらいだったと思います。

日によって回る件数は違うのですが、多い時で10件くらいで、少ない時で3件くらいでした。

取引先は、「○○住建」のような住宅関連会社がほとんどです。そこに、配達には似付かない大きめのトラックで網戸を運ぶのですが、1件について数枚程度なのです。

多くても30枚くらいだったと思います。家1軒分という感じですね。よく「○○邸」と書いてあったことを思い出しました。

それくらいの量であれば、配達する価値はあると思いますが、少ない時は1枚だけなのです。わざわざ何十分もかけて走って、トイレの窓に付ける網戸1枚だけを配達することもありました。

「これで利益は出るのだろうか?」と思いながら配達していました。

もちろん、1枚の時があれば何十枚の時もありますので、平均すれば、それなりの数字になっているのでしょう。

でも、網戸ですからね。そんなに高い商品ではありません。その会社は網戸のメーカーですので、直販に近い形を取れば、それなりの利益があるのかも知れませんね。

そして、一番疑問に思ったのは、運送会社から自社便に切り替えたことです。

私がやっていた仕事は、それまでは運送会社がやっていました。普通は、自社便では何かと不都合がありますので、運送会社に切り替えることになります。

どんな荷物でも、総合的に考えれば、運送のプロである運送会社に依頼した方が、トータル的にはメリットが出るのです。

何もなければ自社便の方がいいとしても、事故などのリスクを考えると、やはり運送会社に任せた方がいいのです。

しかし、今回はその逆で、運送会社から自社便に切り替えるのです。

自社のトラックが余っているならわかりますが、わざわざ新車を買うのです。私は新車に乗れて気分は良いのですが、「これはどうなんだろう?」と思っていました。

その理由を聞くと、自社便の方が経費が少ないということでした。

トラックを数年間で償却しても、単月で経費が削減できるということでした。償却が終わったら、さらに少ない経費ですみますので、自社トラックに切り替えるということでした。

普通に考えたら、運賃が高いのであれば、安い運送会社に切り替えると思います。

なぜ、自社トラックという発想になったのかはわかりませんが、その後も会社は確実に成長していることから、それが正しい判断だったと言えますね。

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