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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

本を書く難しさ

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出版社に出版企画書のようなものを送って数日後、編集者から電話がかかってきました。話の内容としては、「出版を進めましょう!」ということでした。

自分では自信がありましたので、「出版なんて楽勝だな!!」という感じでしたね。出版を軽く見るという意味ではなく、売れる企画を書くことができれば、確実に出版につながるということです。

この時の気分は、「これで印税生活ができるぞ!」という感じですね。(笑)

ただ、私は二十歳前後のサラリーマンですので、まずは、一章分を書くことになりました。それを書いてみて、次の話を進めるということです。

本など書いたことがない素人ですので、これは当然の流れだと思います。それで、早速書き始めることにしました。

今、考えてみると、よく採用になったなと思いますね。今までにない本とはいえ、出版社としては、ちょっとした冒険でもありますので。それだけ売れる企画だったということでしょう。

しかし、実際に原稿を書き始めると、すぐに壁にぶち当たりました。

頭の中には構想が浮かんでくるものの、実際に書き出してみると、うまくまとまらないのです。また、書き進めるにしても、かなり時間がかかるのです。

仕事をしながら原稿を書くのは、かなりしんどいものがありました。さらに、なかなか進まないので、焦りも出てきます。

企画書に同封したサンプル原稿は、一番得意な部分だけを書きましたので、割とすんなり書くことができました。しかし、苦手な部分を書くとなると、独自性が出てこないのです。

電験三種の本は、書く人によって、それほど内容が違うわけではありません。法則や公式は不変のものですので、似たり寄ったりな部分が多くなります。でも、参考書をそのまま写すわけにはいきませんし、その程度では、私の本の特徴がなくなってしまいます。

そうして、書きながらあれこれ考えていると、とてつもなく大変な作業に思えてきました。楽勝だとは思っていませんでしたが、やれば何とかなるだろうと思っていました。しかし、何ともならないような状況になってきたのです。

結局、しばらくして本を書くのを断念しました・・・。

まず、まとめる能力の必要性を実感しましたね。こういった参考書や問題集は、ビジネス書などとは違って、いかに整理して、いかにまとめるかがポイントになります。内容や範囲は決まっているわけですから、それらの能力が絶対に必要なのです。

そして、文章力ですね。まとめたり整理する能力があっても、それを文章にする能力が必要になります。それに表現力ですね。コチコチの論文のような文章ではなく、スラスラと読める文章を書く力が必要になります。

これらの能力がないことを実感しました。そして、出版社にすれば、こんなことはよくあると思いますが、出版社にも迷惑をかけてしまいました。

そして、夢の印税生活は夢と散ったのです・・・。

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最近は忙しくて、ちょっと間が空いてしまいました。予定より書くペースが遅いですし、今回のように間が数日空くこともありますが、できるだけ気張って進めたいと思います!

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