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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

初めて採用した社員とその苦悩

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 私が初めて社員を採用したのは、24か25歳の時でした。知人の紹介だったのですが、相手は私より6歳上でした。今でこそ年齢が上であっても下であっても気になりませんが、当時はかなり気にしましたね。私が小学6年とすれば、相手は高校3年になります。高校3年生が小学生に向かって「社長!」とはなかなか言えないですよね。最初に一番やりにくい年齢差の社員を採用したと言えますが、その社員は特に気にすることなく「社長!」と言ってくれましたし、私も「○○さん」と呼んで同年代の感じで接していました。

 何もなければ問題はなかったのですが、仕事のミスで注意をすると相手がすねるということがよくありました。注意は聞くものの、その直後は明らかにふてくされて仕事をするのです。でも、注意したことは直っていたので、態度が気になりつつも「まあ、しょうがないかな」と思っていました。あまり自分で考えて行動するというタイプじゃなかったので、注意するときは結構ありました。仕事能力を向上させる意味はもちろん、その本人のためにも必要なことなので、言いにくいと思いつつも、注意すべきことは注意していました。

 ある日、以前に何度も注意したことができていなかったので、いつもよりきつく注意しました。そうすると、相手はいつもよりふてくされた態度になります。腹が立つと言うより、これは本人のために絶対良くないと思って「○○さんのためを思って、言いにくいことを何度も注意しているんやぞ!!」ということを思いっ切り伝えました! すると、相手の表情がぱっと変わり「今、ようやく気が付きました。」と素直になりました。今までは年上ということもあって言いにくい部分もあったのですが、思い切ってそのあたりのこともガツンと伝えたので、相手に気持ちが伝わったということですね。

 それを境に、彼は仕事にも積極性が出てみるみるうちに成長していきました。今まであった壁のようなものもなくなり、意思の疎通もできるようになっていきました。年齢差もそうですが、非常に癖のある社員だったこともあって「これで、どんな社員を採用しても大丈夫だ!」という私なりの自信が付きました。彼を採用から、ちょうど1年が経っていました。

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