【情報サービス】「情報格差(デジタルディバイド)」の是正、とは言いますが。
ここ数年、「情報格差(デジタルディバイド)」との言葉を耳にすることが増えてきています。
単にパソコンやスマートデバイスなどのOA機器を使える使えないといった話ではなく、「情報通信技術(ICT)」全般を活用できる者と活用できない者の間での入手できる「情報量の差」から生じた、「待遇や貧富、機会の格差」をも指しての言葉となります。
欧米では早くからこの格差は指摘されていて、この「持てる者(haves)」と「持たざる者(have-nots)」の是正は、その「場の提供」も含めて、社会問題としても認識されています。
ただ、私個人の問題意識としては、ICT業界に身を置いているからか、自分の感度が結構下がってしまってるのをたまに感じます、、反省。orz
個人的に、この「情報格差」を埋める機会と場の提供は、ICTという社会的に見て若い業界の「社会に対する責任」であり「公益」にもつながらないかな、と思いますが、現実的には厳しいだろうなぁ、とも。これは、経済的な弱者への機会の提供まで視野に入れると、無償もしくは安価での対応は、普通の企業ではさすがに限界がでてくると思うからです。
これは欧米でも同じで、その背景があるからこそ、公的な情報基盤の一つである「図書館」においての、インターネットなど「ICT」へのアクセス手段提供が強く求められているとの流れにつながっています。日本ではまだまだ下火の様ですが。。
とはいえ、図書館に求められる社会的な使命・目的が「必要とする人への情報資源へのアクセスの保証と、その情報資源の保存・伝承」である事を考えると、ある意味当然の流れでもあり、情報基盤のデジタル化と並行して進めていくべきであるのは、図書館から見ても喫緊の課題かな、と。
もちろん、「提供」には、単なる端末の提供だけではなく、その使い方や情報資源の検索の仕方、検索した情報の特質やその活用方法までもが含まれることになります。これは、旧来の「レファレンス・サービス」として見れば違和感が残る話でもなく、今後はICT技術にも通じた図書館司書が求められていくことにもなるのかなと、なんとなく。
これらの流れが結実していけば、「図書館」は情報化社会における市民の学習権、生活権を保障する機関として定着していくのではないかな、とも感じています。できれば、一番利用者と触れ合うことになる「自治体の公共図書館」をその基点としていきたいところですかね~、、なんて。