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アドネットワークとリワードの違いについてちょっと考えてみた

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新卒エンジニア向けの会社説明会的な社内行事に参加したのですが、

同じグループ会社にアドテク関連の会社がいくつかあるためか、質問にあったのが「アドネットワークの会社とリワードの会社ってなにが違うんですか?」といったことでした。確かに括りはアドテク(*1)関連になるのですが、仕組みというか広告商品がそもそも違うので、「広告商品として違います」といった回答が広告業界にいる人向けになるのですが、広告業界も社会人経験もまったくない状態の人に説明するにはちょっとハードル高いです。というか、私でもちゃんと説明できるか危ないので、整理してみました。

その前にざっくり回答というか違いを言っちゃうと

「B(広告主) to B(メディア)」がアドネットワークで、「B(広告主) to B(メディア) to C(ユーザ)」がリワード広告(だと思ってます)。かなり個人的ではありますが「B to B to C」を「B to B with C」と呼ぶのが好きです。その説明は最後の方で。

ざっとまとめてみたのを説明していきます。

20130424_z3

この図がアドネットワークの概要図になるのですが、様々な広告主の広告を入稿してもらって、提携している様々な媒体(メディア)に配信します。広告主の目的を実現するために、効果的かつ効率的に広告を出稿すること。そして、メディアのインプレッションの価値を高め、メディアの収益を最大化すること。が目的になります。

ところ変わってリワード広告。

20130424_z2

同じように広告主がいて、その広告をメディアに配信するのですが、その先にユーザがいることにより目的は大きく変わります。アドネットワークと広告主の目的を実現するために、効果的かつ効率的に広告を出稿すること。そして、メディアの収益を最大化し、 メディア内のユーザ活性化(ユーザ継続率・課金率の向上)までを目的とすること。 ここが大きな目的の違いになると思ってます。

リワード広告の特徴としてユーザへのインセンティブ付与があります。

これは広告の成果条件(例えばアプリインストール)を達成するとメディア内の仮想通貨などが得られます。このことにより、ユーザは課金をせずに仮想通貨を得ることができます。これによって今まで課金したときないユーザが課金した分のアイテムを得ることができます。 ユーザは課金したと同等の体験を行うことにより、課金へのきっかけとなったり、非課金ユーザにとってもメディアのサービスで継続的に遊ぶモチベーションになったりといったユーザ活性化につながっています。

このことからタイトルにも書きましたがリワード広告は「 B to B with C 」(*2)だと思ってます。実際に広告掲載を行うメディアのユーザの満足度の最大化が、メディア価値を高め、そして広告主の満足度向上へとつながるとてもエコな仕組みだと思います。ちょっとリワード広告会社で働く期間が少しあるせいか、個人的感情が少しはいってますが、私なりの見解はこんな感じです。

アドネットワークとリワード広告との違いにフォーカスしたため

概要図ではとても簡単な図になってます。エンジニア目線でみると、アドサーバーやユーザ情報収集の仕組み、トラッキング・レポーティング、DSP・SSP、配信だとターゲティングやエクスチェンジなど、もとても奥が深く近しいものは、たくさんあります。

調べていて思ったのですが、アドネットワーク系の情報ってとても豊富なのですね。図解でこと細かく説明がされていて、とてもわかりやすかったです。それに比べてリワードって全然説明がないのに驚かされました。(このサイトが検索に引っかかる…)広告商品としても歴史が新しいのもリワード広告の特徴かもしれません。

*1 アドテク=アドテクノロジーの略。インターネット広告に関連するシステムのことで具体的には、以下の3つに関わるシステムのことを指すようです。
・メディア(広告を表示する領域を提供)
・広告配信(メディアに、場合によってはあるロジックに従って広告を配信)
・効果計測(配信された広告がどの程度の効果、収益を上げたのかを評価)
▼参照:アドテクノロジーの基礎知識 - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2130277475679570001

*2 1年以上前に「B to B with C」について書いてあまり刺さらなかったのですが、あえての再利用です。
▼そもそもリワード広告ってなんだろう?
http://blogs.itmedia.co.jp/jinmsk/2012/02/post-c1bb.html

 著:
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