「営業力」は「大好き力」に宿る
CIOやCDOは、ITやデジタルが大好きでワクワクできる人でなくては務まらない。ITのことは分からないなんて言っているようでは、まずいのでは?
昨日、そんな記事を投稿しました。この記事をご覧頂いた方から、次のようなコメントを頂き増した。
「法務担当の役員が、法律に詳しくないですし、契約書のチェックなんてできません。」なんて言ったら、普通、張っ倒されて当たり前だと思うんですが・・・
わたしもまったく同感です。その役割を果たすために必要な知識やスキルを磨き、お金を頂くに値するプロフェッショナリティを磨くべきは当然のことでしょう。
ところで、CIOやCDOのような役員クラスではなくても、IT営業についても「ITやデジタルが大好きでワクワクできる人でなくては務まらない」のは同じです。
「ほんとうは、ITは好きではありません」
そんなIT営業の本音を聞くことがあります。これでは、お客様にITの価値や魅力を伝えることは、難しいように思います。
「斎藤さん!新車が発表されました。いま乗っていらっしゃるモデルの最新バージョンです。性能が大幅に向上し、コストも抑えられコスパも最高ですよ。」
自動車ディーラーの営業が、そんな電話を掛けてきたとしましょう。
「それはいいねぇ。ところで、その車に乗ってみたあなたの印象や感想を聞かせてくれないだろうか?」
するとその営業は、次のように答えました。
「すいません、私は、あんまり車のこと詳しくなくて、正直なところ何がいいのかよく分かりません。あまり興味がないので、まだ乗ってもいません。でも、他の営業も、雑誌にも、良いクルマだといっていますから、きっといいクルマです。ぜひ、乗り換えをご検討ください。」
私なら、こんな営業からクルマを買いたいとは思いません。
異性を好きになることと同じで、好きになるには努力が必要です。その人について、いろいろと知ろうと努力し、その人の好みを聞き出し、それを叶えてあげようと、身銭を切ってプレゼントをしたり、食事に誘ったりする。そういうプロセスを重ねることで、いつしか相手も好きになってくれて、自分もまたさらに好きになってゆく。
きっと、好きになろうとするきっかけが、あったはずです。「あの人、なんだか素敵!」みたいに、「ITには大きな可能性がある!」と思って、これに賭けてみようとしたはずです。そんな好きになりたい相手を見つけたのなら、相手を好きになる努力もせずに、さっさと諦めてしまっては、いつまで経っても好きにはなれません。
そんな努力をしてみても、「好きになれなかった」というのなら、それは仕方がないように思います。新しい仕事を探すべきでしょう。ただ、そんな努力もしないままに、いや、仕事を与えられ、その仕事におけるプロフェッショナリティを磨くこともせずに、「自分にはこの仕事は向いていない」と言い訳して、くすぶっているとすれば、どんな仕事についても同じことを繰り返す可能性は高いでしょう。
- やるべきことをしっかりやる。
- そうすれば、やれることが増えてゆく。
- やれることが増えればやりたいことが見えてくる。
自分をこのサイクルに巻き込むことです。
ITが好きでないなら、好きになる努力をすべきです。
- 自分の関わる製品やサービスについて、徹底して調べ、使い倒し説明できるようになる。
- 生成AIを使い、競合他社のことやマーケットについて、徹底して調べ、そのプレゼンやレポートを大量生産する。
- 自分の製品やサービスだけではなく、ITに関わるいまの常識や最新のトレンド学ぶ。
与えられた「やるべきこと」を、まずは極めてみることです。そんな積み重ねが、結果として「好き」という想いを引き寄せ、膨らませてくれるように思います。
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