できる営業になるために必要な3つの能力(1/2)
市場のニーズを長期固定的に捉えられないことは、今も昔も変わりません。しかし、その変化は、従来にも増して加速しています。ITビジネスもまたこの変化に即応できるかどうかが、競争優位を確保する上で、重要な要件となります。
この競争優位の担い手は、技術力や製品力ばかりではありません。従来にも増して重要になってくるのが、お客様に最も近い場所にいる「営業」です。
変化への即応が、競争優位の要件であるとすれば、その変化をいち早く掴み、ビジネスのシナリオに仕立て上げるスピードが不可欠です。その役割を担うのが、「営業」ということになります。このような役割を担う営業にとって、特に求められる能力は、次の3つです。
- お客様の課題を先読みできる課題発掘能力(本日)
- 社内を説得できるシナリオ・ライティング能力(4/27)
- 完成責任を全うするプロデュース能力(4/27)
これら、ひとつひとつについて、整理してみようと思います。
1.お客様の課題を先読みできる課題発掘能力
変化の激しい時代にあって、課題を明確に定義できているお客様は多くはありません。変化に対応しなければならないことは分かっています。あるいは、経営や業務の現場から、新しい組織やビジネスへの対応が求められています。しかし、どうすれば良いかの明確な解決策を見いだせないお客様も少なくはありません。特に、経営の第一線から一歩下がった立場に置かれている情報システム部門は、要求には応えられても、要求を先取りすることは、必ずしも得意ではありません。だからこそ、ここに営業が役割を発揮できるチャンスがあるのです。
IT営業が、お客様以上に、お客様の経営や業務に詳しくなることは、難しいでしょう。しかし、ITを活用した様々な事例や、それを実現したテクノロジーについては、お客様以上に詳しくなれます。いや、詳しくなくてはなりません。これは、IT営業としての「基礎力」といっても言い過ぎではありません。
自社の製品やサービスの知識は、一部であって全てではありません。競合他社も含め、様々な動きを知っていることは、営業活動の最初の入口を確実に通り抜ける通行手形です。そして、この「基礎力」は、もうひとつ重要な役割を果たします。
お客様が求めているのは、過去や今をどうするかではありません。未来をどうするかです。ITシステムを導入すれば、それは3年後、5年後にも使われ続けます。営業は、そんなお客様の3年後、5年後にも責任を負っているのです。もちろん未来にどんな製品が出てくるかを知ることはできませんが、未来がどのような方向に向かっているかを知ることはできます。IoT、ビッグデータ、人工知能、ロボット、ソーシャルなど、ITはこれまでの延長線上にはないこと、そして、そこに取り組むことが、お客様の経営や業務に、大きな可能性を与えることをお客様に知らせることは、営業の大切な役割です。
これから起ころうとしていることを予測し、そこを起点にして、今何をすべきかをお客様と一緒に考えてゆくことが、お客様の幸せです。未来からの逆引きで今を考えると、今何が足りないか、次に何をすべきかが見えてきます。課題を先取りするとは、このような作業です。
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- 常識崩壊の時代を追加しました。
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まずは、どのような内容かご覧頂ければ幸いです。
「ポストSIビジネスのシナリオをどう描けば良いのか」
これまでと同じやり方では、収益を維持・拡大することは難しくなるでしょう。しかし、工夫次第では、SIを魅力的なビジネスに再生させることができます。
その戦略とシナリオを一冊の本にまとめました。
「システムインテグレーション再生の戦略」
- 歴史的事実や数字的裏付けに基づき現状を整理し、その具体的な対策を示すこと。
- 身の丈に合った事例を紹介し、具体的なビジネスのイメージを描きやすくすること。
- 新規事業を立ち上げるための課題や成功させるための実践的なノウハウを解説すること。
また、本書に掲載している全60枚の図表は、ロイヤリティ・フリーのパワーポイントでダウンロードできます。経営会議や企画書の資料として、ご使用下さい。
こんな方に読んでいただきたい内容です。
SIビジネスに関わる方々で、
- 経営者や管理者、事業責任者
- 新規事業開発の責任者や担当者
- お客様に新たな提案を仕掛けようとしている営業
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- プロジェクトのリーダーやマネージャー