災害対策としての在宅勤務->通勤ラッシュの緩和による被害抑制
できることなら会社に行きたくないと、日々願い続けています。松井です。
そんなわたくしが思う、在宅勤務に関すること。
都心においては在宅勤務による通勤ラッシュの緩和は喫緊の課題ではないかと思います。通勤時間帯に大地震が首都圏を襲ったらどうなるか。
建物自体に大きな被害がなくとも、人が極度に密集した空間でパニックを起こしたら、それはそれはホラーな世界が出来上がることでしょう。
それを防ぐためにはどうするか。
通勤ラッシュを緩和することだと思います。
そのために、在宅勤務というのは有効な手段でしょう。
今年あたりから、大手企業を中心に仮想デスクトップの導入が盛んになっているようです。仮想デスクトップとは、PCのデスクトップをデータセンターで一括管理し、オフィスのPCにはデータやアプリを置かないで業務を行うことができるという技術です。
こうした技術の導入が進むのに、在宅勤務に関する話があまり聞こえてこないのが不思議です。
どうも世間では、在宅勤務は、災害が起きた後に最低限の業務を継続するための施策として語られることが多いように感じます。事後対策しか考えられていないのですね。
繰り返しますが、災害、特に震災による被害を最小限にとどめるためには在宅勤務は有効な手段です。
それに、在宅勤務を日常化しておけば、災害時にわざわざ業務環境を切り替えることなく、そのまま業務を続行することができます。そして、事務所のスペースを削減できるので、それはそのまま家賃の削減にもつながるのです。
日常の業務環境と、災害時の環境を別のものとして考えると、どうしても眠らせておくリソースができてしまい、ROIの面で不利になるんではないでしょうか。
こうした、コストに対する効果もありつつ、災害時の被害も抑制できる在宅勤務。仮想デスクトップの導入とともにもっと真剣に取り組むべきだと思うのです。
また、小規模な企業にも仮想デスクトップを低コストで導入する手段があります。
例えばCitrixからはXenDesktop Expressという、10ユーザーまでなら無償で利用できる仮想デスクトップ製品も用意されています。OSの仮想化についてもCitrix、VMware、Microsoftから無償のソフトウェアがリリースされています。
仮想化を導入するためのコストはかなり抑えられますので、予想されている首都圏への大震災が来る前に、対策をしておくのはいかがでしょうか。