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猫に学ぶ実力の発揮方法 - 【書評】猫ひろしのマラソン最速メソッド

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まずはこちらを御覧ください。
http://goo.gl/D0EhZ

こちらのリンク先は本件とは全く関係ありません。猫、可愛いでしょ?

関係あるとすれば猫、といっても動物ではなく芸人猫ひろしです。

本書では猫ひろ氏が全くの素人ランナーからオリンピック代表を目指すまでの過程を、トレーニング中心に綴っている壮大な猫物語。初心者からの成長過程と共に紹介されるトレーニング方法は実践的で、これからマラソンを始める人も、そこそこやってきた人も見ておいて損はない内容となっています。

トレーニングだけでなくアフターケアや成長を促進するグッズまで数々紹介されているので全てを実行しなくとも、できることを取り入れるとよさそうです。

それと、本書の目的とは少し違う部分でビジネスパースンが学ぶべきこともあります。それは実力の伸ばし方と発揮の仕方。これは猫ひろ氏本人の行動を参考にします。

まず、実力の伸ばし方。これはマラソンもビジネスにおいても共通していて、地道な努力の積み重ねこそが地力を伸ばすということ。マラソンでは走った分だけ走れる距離が伸び、スピードも早くなるということです。仕事もやはり経験がモノを言うのは同じ事で、1万時間を積み重ねるとその道の専門家になれるという考え方もあります。

そして次に、その実力の発揮方法。いくら実力をつけたとしてもそれを発揮しなければ意味を成さないのです。しかし、発揮する場を得るというのは思いの外大変です。

例えばマラソンで言うと日本国内は競争が激しく、オリンピック代表になるためには実力を高めるだけでなく、多くの競争相手に勝たなければいけません。そこで猫氏は競争が比較的少ないと見込まれるカンボジア国籍を取得して、カンボジア代表としてのオリンピック出場を目指します。

もしなかなか成果を出せないような状況が続くならば、場所や環境を変えるというのは有効な手段なのですね。僕自身はWindowsエンジニアなのですが、正直Windowsをいじれる人はかなりの数がいるのでどの場所で実力を発揮するかを相当考えなければいけないでしょう。

例えばWindowsネットワークの経験を生かしてLinuxなどに代替可能な機能を移行して、コスト削減を行えるサービスをするとかそんな感じですか。中小企業なんかはどうしてもWindowsに頼らざるを得ないような状況が考えられるので、こうしたコストダウンを中小企業に提案するというのも一案ですね。大きな企業はすでにこうしたことを実施していますが、中小企業向けならまだまだ利益を取れるかも。

まあ、これは一例といいますか、今思いつきで書いたのでどこまで有効かはわかりませんが、実力の伸びに活躍の度合いが比例していないと感じている人は思い切って環境の転換を図るといいのかなということを、猫氏の行動から感じるわけです。

実力をつけるには地道な積み重ねを、発揮するには発想の転換でショートカットを、そんなことを学べる一冊です。

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