勤務中にスマホゲームで、懲戒処分!職場でスマホゲームをすると、懲戒になるの?
勤務中にスマホゲームで、戒告処分
勤務時間中にスマートフォンのゲームをしていたとして、埼玉県飯能市の男性職員が、市から戒告処分を受けました。
参考記事:勤務中スマホゲームで戒告 埼玉県飯能市の37歳職員 産経ニュース
この職員は、勤務時間内の移動中やトイレなどで、1回つき10分程度スマホゲームをしていたということです。
確かに、勤務時間中にスマホゲームなんて、けしからん!って話ですが、移動中やちょっとした時間に、ゲームをしてしまうこともあるはず。勤務時間中に、スマホゲームをしたら、即懲戒処分になるのでしょうか?
就業規則に「職務専念義務」が規定されているか
そもそも、企業が労働者に対して、『懲戒処分』を課すことができるのは、就業規則に懲戒事由を規定している場合だけです。
大抵の企業では、就業規則中に、『勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと』といった職務専念義務の規定があります。
そして、職務専念義務を違反した場合について、(1)譴責(2)戒告(3)減給(4)停職(5)免職などの懲戒事由を規定しています。
就業規則に、このような規定がない場合は、経営者としては、盛り込むようにしましょう。
どこまでやると、職務専念義務違反?
勤務中とはいえ、移動中やトイレの中で、スマホゲームをやることが、即、職務専念義務違反にあたるのか、一回何分だったらOKなのかといったことは、一概にはいえません。
ポイントは、「自身の業務に、どの程度の影響を及ぼしているのか」という観点です。
スマホゲームが、本来の業務に支障をきたしているのか
通常の移動時間やちょっとした合間の時間に、ゲームをしていたという程度では、職務専念義務に反したとまではいえないと思います。
ただ、ゲームをするために、必要がないにもかかわらず、あえて移動またはトイレに行くなどし、それが長時間にわたった場合には、職務専念義務に違反します。
もっとも、実際に懲戒処分するとなると、スマホゲームをしている時間が長く、明らかに業務に支障をきたしている場合で、何度か注意しても改善されなかったなど、ステップを踏む必要があります。
経営者としては、
- 職務専念義務を就業規則に定めておく
- 職務専念義務違反の場合における懲戒処分を具体的に定めておく
- 職務専念義務違反を見つけた場合には、まずは注意をし、それを記録しておく
などの対応が必要になります。