四日目、本気の覚悟があるから
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面白法人カヤック。4日間で、見てきたことをつまびらかにお届けします。今日の発見は、企業成長に伴う組織のひずみや悲鳴に苦悩するベンチャー経営者層に、伝えたいものでした。
5月28日 20:00
最終日の夜、筆者は、カヤック本社の二階、中央掘りごたつテーブルに座り書いている。。
今日、発見できたのは「本気の覚悟があるから、「おもしろさドリブン」でも、人の心にとどくものを生み出せる。」ということものであった。どういうことか、詳しく述べたい。
企業というのは創業期は創造的であることが多い。面白いことを全力でやり、エッジのきいた価値を作る「おもしろさドリブン(おもしろさ主導型)」の組織運営が見られる。情熱に満ちた創業初期には、それで事業を回すことが可能だ。しかし、組織が大きくなるとそのままでは、舵を取れずに崩壊したりや、自由が怠慢につながることが多い。それ以上に大きくならず、ゆるくアート的な仕事をする集団でい続けることを選択する企業も有る。一方で、その壁を越え、管理の仕組みや効率向上のワークスタイルができていく企業も有る。その路線は同時に、大企業病やセクショナリズム(「それはうちの仕事じゃないです」という対応)も帯びてしまい、創造的な仕事は限られたものになってしまう。成長にともなう難しい問題である。
しかし、カヤックには、違った。
大きく成長しつづけ、かつ、面白いままでい続けることを可能にするに要素がカヤックにはあった。一言で言うと、本気の覚悟をもったリーダたちがいる。それは、大きくなっても組織文化を希釈してしまわないような、つよい薫陶を、人材に与えていく。社内限定のブログには、リーダたちの言葉が全社員に共有されている。非常に猛々しいことも生々しい言葉も、あった。原文のまま引用したいところだが、それは差し支えあるのでやめ、熱まで伝えるような言葉の中で筆者が感じ取ったポイントだけをあげたい。
- スピードを上げること。
- 相手の要求をこえるものを返すように考え続けて高品質な仕事めざすこと。
- 死ぬまで一生伝え続ける覚悟があること。
こうしたことが読みとれた。
本気の覚悟があればこそ、面白法人でありつづけられるのだ。適当に面白いことだけやっていれば、面白法人になるわけじゃない。筆者はさまざまな会社に席を置いて仕事をするスタイルを若い頃からとってきた。大企業からベンチャーまでさまざまな職場を内側から見せたもらったが、カヤックのように大きくなっても会社の中に「柔」と「強」の両方がある会社はとても珍しい。若いうちはこの辺が良くわからない。今日の発見は、企業成長に伴う組織のひずみや悲鳴に苦悩するベンチャー経営者層に、伝えたいものであった。
今日の発見:
本気の覚悟があるから、おもしろさドリブンが、人の心を打つものを宿せる。
最後に、この留学期間中を振り返りまとめてみたい。
(明日に続きます。明日で最後です。)
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