相性問題の整理。Azure GuestOSとSDKとVisualStudioと。
ブログでの紹介がすっかり遅くなってしまっていて申し訳ないのだが、
2月からの課金開始にあわせて、Windows Azure周辺でいろいろなモジュールが
アップデートされている。機能が追加されたり、安定したりといったメリットは
確かによいことなのだが、ここへ来て早くも組み合わせによる相性問題が
発生しつつあるので、ここで整理させていただきたい。
まず、AzureのGuestOS。最新は1.1になっている。
Friendly name : Windows Azure Guest OS 1.1 (Release 201001-01)
Configuration value : WA-GUEST-OS-1.1_201001-01
Release date : January 30th, 2010
Features : Stability and security patch fixes applicable to Windows Azure Guest OS, as noted below.
基本的には諸々安定化が図られた、というリリースだが、2月から
ベータ公開されているAzure Driveを使うためには、ゲストOSに
この WA-GUEST-OS-1.1_201001-01 を使う必要がある。なお、
使用するOSの変更方法はこちらのブログでも書かせていただいたが、
設定ファイル一発だ。開発ポータルからEditできる。
次に、SDKとAzure Tools for Visual Studio。
こちらもGuestOSと同じく1.1となっており、過去CTPから利用してきた方は
「February 2010」版と、リリースしたタイミングで呼んだ方がしっくり
くるかもしれない。ゲストOSにあわせてこちらも最新を…といいたい
ところなのだが、次のVisual Studioとの絡みがあってちょっと複雑だ。
他にいくつかのBugfixが含まれている。
Azure Driveを利用する際の注意点などは @normalian のブログに詳しい。
このSDKと支援ツール、対応しているVisual Studioが2008SP1か、
あるいは2010 RC以降と書かれてある。そう。ベータ2には対応していない…。
(今更だが、上記無償版のExpressでももちろんAzure開発はOKだ)
現在、MSDNサブスクライバーだけでなく、多くの開発者のみなさまが、
VisualStudio2010ベータ2を利用して検証を行っていただいていると
思われるが、VisualStudio2010ベータ2を利用してAzure開発を行いたい
という方は、日本語版が提供されないRCに入れ替えるか、1.0のSDKで
開発を続けるか、この瞬間においてはどちらか選ぶ必要がある。
VisualStudio2010のRTMもそう遠くないと思われ、しばしのご辛抱を
お願いしたい。
このブログにたどり着いているアーリーアダプタ層、新しモノ好きの
みなさまへのオススメはもちろん Visual Studio 2010 RC + Azure SDK1.1
なのだが、いらぬ地雷を踏みたくない、UIが日本語化されてないとやだ、
というコンサバな方は、おそらく2010ベータ2もチャレンジしていないと
思われるので、引き続き2008SP1環境を利用していただきたい。
バージョン関連の話をするとFAQとして、リリースタイミングやロードマップを
聞かれることが多いのだが、正直社内にいてもよくわからない。
言えることとしては、製品ライフサイクルとしての黎明期にある現状、
頻繁に更新が行われるだろうということと、その更新は、マイクロソフトの
開発者向け技術カンファレンスにタイミングをあわせてくるだろいうという
当たり前のことくらい。米国のMIX、TechEd、PDCで何が語られるか、
楽しみに待っていよう。
マイクロソフトって、テクノロジーだけでなく会社全体がイベントドリブンな
設計になっていると改めて感じる今日この頃。