Windows7の内部バージョンはNT6.1。AzureはWA-GUEST-OS-1.0_200912-01
Windows7の内部バージョンがNT6.1.xxであることはご存じの方も多いはず。
ではWindowsAzureのバージョンはどうだろう?
Azureに限らずクラウドを利用する際に気になるのがバージョン管理。
手元でDVDからインストールしたり、明示的にパッチを当てられる
オンプレミス環境と異なり、雲の上のバージョン管理がどうなっているのか、
サービスの運営設計をしようとすると気になってしまうもの。
お客様からの問い合わせも多く、我々も社内から本社に情報公開を
依頼していたのだがその回答が現地時間昨日づけでようやく
WindowsAzureチームの公式ブログに掲載された。
簡単な紹介ではあるが、「osVersion」なる新しい属性が
指定できるようになっている旨が記載されている。
今はまだ提供開始直後なので1つしかないがAzure上で利用する
OSバージョンを自分で指定できるようになるということである。
ここからリンクされているMSDNライブラリには、
「The following table describes release 200912-01
of the Windows Azure Guest OS 1.0:」という記載があり、
Friendly name: Windows Azure Guest OS 1.0 (Release 200912-01)
Configuration value: WA-GUEST-OS-1.0_200912-01
Release date: December 7th, 2009
Features: Enhancements to and optimization of the Windows Azure fabric layer in which the guest operating system runs
AzureOS1.0の名称や利用時の設定値などを紹介した上で、
適用されているセキュリティパッチの一覧も公開されている。
バージョンはこちらのガイドにある通り、設定ファイルで指定する。
…と紹介しておきながら、「はて?そんな設定項目あったかな?」と思い、
すでにデプロイしているHosted ServicesのConfigを開発ポータルから
見てみると、下記の通り属性が追加されている。
今後、適用するパッチや機能追加などが行われてゆくにつれ、
選択可能なOSバージョンのイメージが増えてゆくということだ。
(現在提供されているVisualStudio支援ツールで生成された
デプロイ前の段階ではosVersion属性は自動で記載されていない)
また、同じ「バージョン管理」という言葉を使いながらも、OSや
ミドルウェアのバージョンではなく、アプリのバージョン管理に
ついて悩まれている方もいるだろう。
PDC09のこのセッション「Patterns for Building Scalable
and Reliable Applications with Windows Azure」をご覧
いただきたい。(ストリーミング、PPTX公開。ただし英語のみ)
いくつかのVMをたばねてドメイングループというものをつくり、
サービスを止めずに段階的にバージョンアップしてゆく方法を
ご紹介している。ストレージのスキーマ変更を伴うバージョン
アップはサービス運営につきもので、「メンテ時間」をとらざるを
得ないこともあろうが、この方式ならサービスを止めずに
バージョンアップすることが可能なので参考にしていただきたい。
Azureのインフラはクラウドサービスらしくサービス提供開始後も
迅速に整備が進んでいるが、正直まだまだ脇が甘いところもある。
Azureの仕組みを有効に使うアーキテクチャ原則や、
より便利に使うための監視スクリプトなどの便利ツールは、
まだまだ多くのビジネス機会が広がっているといえよう。
みなさまのアイディアを是非世界中にひろめていただきたい。
今なら「Azureの実装・運用支援と言えばhogehoge」というポジションを
開発者でもSI'erでもコンサルティングサービスでも、比較的容易に
印象づけられるだろう。しかも、グローバルに。