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クラウド戦役をZガンダム視点でわかりやすく解説するブログ+時々書評。

AmazonS3対AzureStorageは僅差でAzureの勝ち!クラウドをPCからマウントできるツール

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このコピーに激しく同意。「Cloud Computing is Closer Than You Think」
クラウドストレージをPCからマウントして、すなわちエクスプローラーから
そのまま使えるようになるツール「Cloud Desktop」をご紹介したい。

Gladinet

今すぐ試してみたいという方はコチラからダウンロード

我々のもったいぶったコミュニケーションの仕方も良くないのだろうが
「クラウド」という言葉に対して「新鮮さ」や「なんかすごそう」という
期待と共に「難しそうだなあ」という印象をお持ちの方も多いだろう。

なにもHadoopで無限にスケールアウトする分散アーキテクチャで
実現するような大規模計算クラウドアプリをつくらなくとも、
クラウドの便利さを味わうことはできる。誰にでも簡単に。

このツール(機能が制限された無償版もある)をインストールすると
クラウドのストレージ領域が、エクスプローラーからこんな感じ…

Gladinet03

…で使えるようになる。まさにお気楽極楽。
Azureでアプリを開発する際に、いくつかのバージョンのパッケージを
Deployして切り替える必要がある場合には、上記のようにあらかじめ
BLOBにパッケージをいくつか置いておくと作業がラクになる。

ちなみにこのツール、AzureStorage専用ということではない。
下の画面を見て頂ければおわかりの通り、

Gladinet02

SkyDriveやAmazonS3、GoogleDocsなどもマウントできる。
Azure Blob Storageの場合にはアカウント名とアクセスキーを、
SkyDriveではWindowsLiveを用いて認証を行う。
インストールや設定は簡単で、それほど困ることはないだろう。

SkyDriveであれば25GBまで無料で使えるが1ファイルあたり50MBなどの
制約があったり、広告モデルの無償サービスなのでSLAが提供されている
わけでもないのだが、本来有償のAzure Blob Storageを利用する場合でも、
無償で使えるプログラムがある。

2010年1月の1ヶ月はどれだけ使っても完全無料期間なのだが、
それ以降も、毎月割り当てられた上限までタダでAzureを使える
初期特別提供プラン(詳細はリンク左端Introductory Specialを参照)には、
500MBの容量と10,000回のトランザクション、上下とも5GBのネットワーク
帯域、が含まれており、500MB領域を活用したファイル共有程度であれば、
ほぼほぼ引き続き無償で利用することが出来るのである。ストレージに
直接RESTでアクセスすれば、HostedServiceのリソースは不要だ。
しかも裏側は3個以上の複製が担保された可用性の高いストレージ
となっているのでデータ保全の面では安心である。
アカウントの作成方法はコチラを参照

さて、複数のクラウドストレージが使えるとなれば、つい比較してみたく
なるのが技術者のサガ。とはいえ、立場上自分で測定した比較結果を
掲載するわけにもいかないのだが、このツールを提供している
Gladinet社のブログに Windows Azure Blob Storage vs. Amazon S3
というポストがある。結果が気になる方はサイトを訪れてみて頂きたい
のだが、ものすごい僅差でAzureの勝ち。というか、誤差の範囲。
両者ともスロットルを調整しているのだろうという推察をされている。
ここは素直に喜んでおきたい。

もちろん、ネットワークの混み具合でバラツキは出るし、両社とも
CDNの仕組みがあるのでチューンしようと思えばできなくもない。
クラウドのベンチマーク結果は、意外と世の中に存在していないので
測定して公開してあげると、喜んでくれる人は多いのではなかろうか。

すでにスマートフォンでは、連絡先だけでなく各種データをMyPhoneや
MobileMeなどの仕組みでクラウドにバックアップする仕組みが受け入れ
られつつあり、近い将来、自分のPCのバックアップ先が当たり前のように
クラウドになっていた、ということもあり得るだろう。

PCメーカーのみなさま、付加価値サービスとしていかが?

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