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Azureのビジネスモデルをパートナーカンファレンスで発表する意義。クラウドを技術から産業に

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報道にあるとおり、現地時間7/13からニューオリンズで開催するWPC 09
(World Partner Conference)でAzureのビジネスモデルを発表することになっている。
このWPCというカンファレンスは、その名の通り、マイクロソフトと共にビジネス展開を
行っている全世界のパートナー企業が一堂に会する決起集会的な催しである。

これまで、Azure関連の発表は、PDC(Professional Developers Conference:開発者向けに
最新技術を伝える場)やその各国版で日本でも開催した TechDays、Webデザイナー・
開発者向けのMIX(各国版はReMIX)など、主に技術系のカンファレンスで行ってきた。

しかし、ここへ来てAzure関連のビジネス展開を発表する場にWPCを選んでいるのは、
タイミングだけの話ではない。これまでクライアントPCやサーバービジネスで
共に歩んできたパートナーの皆様と一緒にクラウド時代の戦略を展開してゆきたい
という心意気の表れである。

もちろん、ただ単にリーチが欲しいからパートナー網を活用したい、という一方的な
都合で話を進めているのではない。パートナー各社のビジネスに寄与する素材として
Azureを追加し、クラウド時代のソフトウェア関連ビジネスを産業・市場として共に
興してゆく必要があると考えている。

技術面のアーリーアダプタとしてAmazonやGoogle App Engineなどが先行しているが、
未だクラウド市場、クラウド産業というものがビジネスとして形作られている段階
には至っていない。クラウド・コンピューティングを技術論先行の段階から、
実ビジネスの話に引き上げてゆく、少なくともそのきっかけやハブとなることが
マイクロソフトのなすべき役割なのだろう、と思う。

残念ながら今年は日本からWPCに参加できないという皆様も、7/13前後の発表に
傾聴するようにしていただきたい。さすがに残念ながらtsudaったり、USTされたり
することはなかろうが、参加されている各種メディアを通じて報道されるだろう。

クラウド・コンピューティングの進展によって、これまでの産業構造が変わる
かもしれないという話は、先週末も講演でご一緒させていただいたNRI城田氏が
クラウドの衝撃」で詳細に述べているので、機会があればご一読いただきたい。

日本での展開は、米国での発表を受け順次行ってゆくことになる。ご存じの通り、
パートナーモデルというのは、グローバルの戦略に則りつつも、ローカルの事情に
あわせて構築してゆかなければならない。クライアントPCでいえば、日本独特の
OEMアタッチ(PC出荷時にOSやOfficeアプリがプレインストールされている)
モデルなどがそれにあたる。

クラウドの場合はどうだろう。グローバルで高い評価を受けている日本製
ラップトップPCのように、内需だけではなくグローバル展開を見越した競争力の
高い商品展開をクラウドでも共に考えてゆくことが、我々日本支社の本分であると考える。

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