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ネオ・デジタルネイティブの次の世代はダブル・ネットワーク駆使の世代か?

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Neo-digital-native  最近「ネオ・デジタルネイティブの誕生~日本独自の進化を遂げるネット世代」という本を半分ほど読んだところですが、そこには”デジタル環境が当たり前のものとして存在している環境で育った世代である”デジタルネイティブ”と、さらにその次の世代である”ネオ・デジタルネイティブ”について書かれています。PC利用リテラシィの高い76世代を”デジタルネイティブ世代”、ケータイ利用リテラシィの高い86世代を”ネオ・デジタルネイティブ世代”と思い切って区分し、下記のように特徴づけています。

76世代:デジタルネイティブ
  PCで書く、ケータイで読む
  40インチ以上のテレビが大画面
  テレビとPCのダブルウィンドウ

86世代:ネオ・デジタルネイティブ
  ケータイで書く、PCで読む
  PCの画面が大画面
  テレビとケータイのダブルウィンドウ

 なるほどねぇと思いつつも、ほんとうにそんなにはっきり差があるのかなと思いながら、先週金曜日の兵庫県立大学院の講義でも、学生に「ネオ・デジタルネイティブ」特性の一つである「大学のレポートの文章を全部ケータイで書いている人いますか?」と質問してみたところ、社会人学生の多い講義であったせいか、「ネオ・デジタルネイティブ」を発見することができませんでした。ただ、私の大学生の子供は確かに「ネオ・デジタルネイティブ」特性を持っているので、大凡納得はしています。

MGO  一方、”ネオ・デジタルネイティブ”のさらに次の世代(”ネオ・ネオ・デジタルネイティブ”とでも言うのでしょうか)もすでに存在しています。私の高校生の子供がこれにあたります。ネット接続されたプレステ3上のメタルギア・オンラインで8人対8人のゲーム対戦をする際に、ネット上で見つけた赤の他人と徒党を組んで、スカイプで作戦行動についてリアルタイムで相談しながら、集団対集団でゲームを行っています。たまに、スカイプ経由で「すいません」とか言いながら見えない相手に頭を下げて、見ず知らずの人に謝っていることもあります。まさに、ダブルスウィンドウ×ダブルネットワークの利用形態です!
 実際、さらに驚いたのは、メタルギア・オンラインで知り合った人たちと、3Dアバター空間の Home 内のボーリング場でオフ会をやっているのです(これをオフ会というのかどうか)。いつもメタルギア・オンラインの戦闘シーンでしか会わないあの人もボーリング場ではああいう服装で、礼儀正しいんだということがわかったりする驚きがあるわけです(お父さんとしてはその状況自身が驚きだったりするわけですが)。
 人類の進化(変化?)は、単に利用しているデジタル・デバイスの変化だけではなく、その利用態度の変化こそが注目されるべきかもしれません。デバイスの大きさが違うからこういう広告がいいとかいう議論は旧世代間でしか意味のない議論であることもあるでしょう。増えつつあるデジタルデバイスへの対応については、各世代の各デバイスに対する感性や各ネットワークに対する感性をよくよく吟味する必要があるのかもしれないと感じ始めた今日この頃でした。

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