VMwareで統合管理
今年も2週間を切りましたね。丸の内のイチョウもここに来てほぼ散ってしまい、現在はクリスマスのLEDライトが取り付けられました。ここ4年以上ずっと工事していて「いつ完成するのか?」と思っていた東京駅の丸の内側ですが、急に完成してしまいました。完成するとあっけないですね。整然とした駅前をぜひ観に来てください。
今日は仮想化の代名詞であるVMwareについてお話します。
IAサーバーを仮想化する
最近はサーバーやデスクトップの仮想化が進んでいるのですが、仮想化と言われても何のことだかわからない人も多いでしょう。簡単にいえばリソースを抽象化すること、環境を構築することです。作業負担の増大によって、社員の仕事量が大幅に増えることもあるのですが、作業量が多ければ当然勤務時間も長くなります。しかも勤務時間が長いことが、現在では社会問題化しているのです。そのため、少しでも作業負担を減らすために、サーバーの仮想化を導入する企業も増えているのです。しかも維持コストを減らすことができるというメリットもあります。
サーバーの仮想化にはいろいろな方式も存在しています。1つ目は物理パーティショニングという方式で、サーバー上にパーティショニングというハードウェア区画を設けて分割するという方法です。2つ目はホスト方式と呼ばれている方法で、VMwareなどの仮想化ソフトウェアをインストールして、たくさんある仮想化環境を稼働させることを目的としています。3つ目はハイパーバイザー方式と呼ばれている方法で、ソフトウェアを利用することで完全に物理リソースを制御してしまうという方法です。この3つが主な方式になっているのですが、どれも一長一短がありますので、用途と環境に合わせる必要があります。
このようなサーバーの仮想化を行うことによって、ハードウェアコストの削減や社員の負担を軽減することができます。他にも面倒な作業を除外することができるというメリットもありますし、古いシステムをそのまま使用し続けることも可能になるのです。高い性能を持つシステムを効率よく運用できるので、導入率が高くなってきました。
デスクトップを仮想化する
VMwareで仮想化できるのはサーバーだけではありません。デスクトップも仮想化することができるのです。デスクトップの仮想化というのは、簡単に言えばデータなどをサーバー(ストレージ)側に集約することで、IT部門が集中管理を行うことになります。ネットワークさえあれば、いろいろな場所から会社と同じ環境にアクセスできるようになりますし、スマートフォンやタブレットなどでも同じ環境を再現できるというのが強みでしょう。サーバーの仮想化と同様に、デスクトップの仮想化にも方式が存在しているのですが、主な方式は2つとなっています。もちろん他にもあるのですが、多く使用されている2つの方式を見ていきましょう。
1つ目はVDI方式と呼ばれている方法なのですが、複数の仮想デスクトップを実装することにより、利用者が自由に割り当てられたデスクトップにアクセスすることができるようになるのです。とても自由度の高い操作環境を得られるというのがメリットになります。2つ目はSBC方式と呼ばれている方法なのですが、構築されているデスクトップを、自分だけではなく別の人も利用できるようになるのです。効率的に利用できる反面、自由度はVDI方式に比べて若干低くなるのがデメリットでしょう。
どちらかというと、VDI方式を導入することが多くなっているのですが、やはり運用コストの削減に繋がってくることや、セキュリティを強化することができるというメリットがあるのです。特に企業の情報漏えいは大変な問題になるので、きちんと管理しなければいけません。最近はハッカーの団体なども外国に存在しているので、十分なセキュリティシステムを導入するためにも、デスクトップ仮想化は重要だと言えるでしょう。
VMwareで統合管理
VMwareは当初は1つのデスクトップで複数のOSを使うためのソフトウェアをメインに提供していました。その頃のサーバーの仮想化といえばメインフレームがメインでしたが、徐々にWindowsベースのサーバーOSが企業の業務で使われだすようになり、またインテルのプロセッサー性能が日に日に向上したことによって、1台のWindowsサーバーを複数に仮想化する発想が生まれてきました。そして、デスクトップでの仮想化技術を活かしてサーバーに必要な機能を追加していったのがVMwareのサーバー仮想化ソフトウェア(ハイパーバイザー)です。VMwareを利用する目的の1つは、やはり統合管理することでしょう。そうすることで作業環境を整え、効率的な仕事ができるようになるからです。管理業務などを行っている人の負担を軽減するだけではなく、最適な環境を維持することができるというのもメリットでしょう。特にデータの保護はとても重要なことなので、おろそかにしてはいけません。セキュリティの強化にも繋がってきますし、他にもいろいろな点を自動化することもできるのです。この自動化によって、業務の負担が軽減されると言えるでしょう。
個人でパソコンを使用する場合には1台のみ使うという人も多いでしょうが、ある程度人数の多い会社や、コンピューター関連の仕事をしている会社の場合には、当然複数台のパソコンを導入しています。このような場合には、やはり集約化しておかないと管理が大変になってしまうことが多いでしょう。
事務で使用しているだけであれば、それほど管理は大変ではありません。しかし、現在では事務の仕事だけではなく、いろいろなことにパソコンを導入してしますし、事務であっても個人情報を取り扱っているので、やはり集約化をする必要が出てくることが多いでしょう。テンプレート化することで統制(ガバナンス)も取れますし、パフォーマンスの割り当てもできるようになりますし、性能や容量などをわかりやすく表示することもできるのです。このように統合管理することで、数多くのメリットがあると言えるでしょう。だからこそ導入が進んでいるのです。