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ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)とは

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こんにちは。ようやくイベントシーズンも終わりに近づき、落ち着いた生活に戻りつつあります。

ところで、みなさんは【22回腕立て伏せチャレンジ】をご存知ですか?(ハッシュタグ#22Daypushupchallenge) 友人から指名を受け先週から毎日22回腕立て伏せをやっています。これを22日続けるのが任務です。まだまだ長いですがとりあえずやれるところまでやってみます。日頃運動不足なのでいい機会かもしれません。

さて、今回は仮想化業界で流行りのハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)についてご説明します。にして、この長いネーミングはどうにかした方がいいと思いますね。

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ハイパーコンバージドインフラストラクチャーとは、Hyper-Converged Infrastructureが英訳になり、これはコンバージドインフラの小型版でコンパクト化されたため2Uというサイズになり場所を取らずに、2Uのサイズで50から100台以上の仮想マシンに対応することが可能です。統合サーバーとして高いスケーラビリティを持っています。

■新しいITインフラ、製品としてサポートを受け導入が可能

技術的には、共有ストレージアレイを使用せず各サーバーのローカルストレージを使います。サーバー、ネットワーク、ストレージなので製品としてサポートを受けることができ、ITソリューションとして企業が導入しやすいサポートもついています。中小企業でも導入しやすく、また、様々なビジネスツールとして利用できる環境が整っています。サーバーが必要かどうかはしばしば議論に上がる内容かもしれませんが、企業の今後の事を考えるとやはり必要になるかもしれません。また、仮想化ソフトウェアや管理ツールなどがパッケージ化れているので新しいITインフラといえます。2Uサイズで約4台以上のサーバーが内蔵されています。

■サーバーの小型化にも貢献

現在はサーバーの低価格化、高性能化とともに生まれたのがハイパーコンバージドインフラストラクチャーです。仮想ワークスペースでスマホやパソコンでなく、管理サーバーにデータとして残しておくことが可能になりました。場所を選ばずにどこでも仕事が出来るスペースを提供しています。もちろん企業としてのメリットとして、最新のサーバを導入することによって会社内のシステムの合理化、または会社内のシステムのスピードの速さなど効率を上げる事に繋がります。サーバーシステムの導入は、企業にとっては必要不可欠であり、1台でサーバー4台によるクラスタ構成となっています。
代表的な製品としてVMware EVOなど、その他、RAIL(EMC・HP・ネットワンシステムズなど)も含まれます。
HP ConvergedSystem 200-HC(HP)・CE VxRACK System(VCE)Nutanix Virtual Computing Platform(Dell・Nutanix)などで、高い効率性や拡張性が期待されています。インフラストラクチャ、アプライアンスソリューションなので高度にシステムを統合し、ビジネスニーズを満たすアプリケーションではデスクトップの仮想化までも可能としているので、パソコン内部にデータを保管しなくても全て外部のシステムで管理から保存を行うことができます。そのため、作業をしているパソコンへの重荷がかからずに作業スピードを上げることができ、またパソコンやスマホも更に快適に利用していくことができるようになります。

■欧州でも関心度が高い

ハイパーコンバージドへの関心を示しているのは欧州でも同じです。関心を示している理由としては個人のサーバーの数が少ないためです。欧州では、運営しているサーバーなど大企業が米国に比べるとまだまだ少ないのが現状です。そのためまだまだシステム規模もかなり小さめな事も指摘できます。最大のメリットは機能面で優れていて、高速処理が可能なハイパーコンバージドに必要なスペースは数Uで、場所を取らず高機能。欧米同様、日本もサーバルームを自社で持っている企業は少なく、電子メーカー以外の日本企業はサーバールームを完備していません。そのため日本企業の多くが外部データセンターで機能をレンタルしていて、サーバーにお金を支払っているのが現状です。

■既存システムのコスト削減

5台、10台、20台とサーバーを増やしても省スペースで、多くの日本企業が仮想化を進めています。会社内ではレンタルサーバーのみで仕事がはかどり、サーバーが必要ないという企業も多いので、ITを利用したIT革命ではなくどちらかというと既存システムの"コスト削減"にために、また、管理をもっと楽にしたり合理化するために仮想化を進めていきたいと考えている企業が多いです。合理化するためにも日本国内でもサーバを持たない中小企業が多く、さらにコンパクトで収容可能で合理的なほうが好まれています。

■ストレージがないのも特徴的

ストレージがないので、そのまま内蔵ディスクに格納することになります。ハイパーコンバージドには、ダイレクトにファイバチャネルやiSCSI・NFSを用いて接続可能な共有ストレージは存在せず、仮想マシンデータとして各サーバの内蔵ディスクに格納するタイプとなっています。一般的な流れでは「クラスタが組めない」と思われがちですが、そのためにサーバ上でストレージを作るといったシステムになっています。ではこの3点に注目してもらいたいと思います。
サーバ・ストレージ・仮想化の3つのバックグラウンドがありますがハイパーコンバージドは、新たなITインフラなのでコレを全て統一します。「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」が統合サーバーの新改革になることは確実です。イメージ的にはサーバーとストレージを統合することが可能な新しい形態のシステムインフラなので、機能的に魅力は十分にあります。すでに、米国のネット関係の企業で「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」は大きな注目を集めています。小型でシンプルなので好まれるわけです。「Software-Defined Storage」の技術の革新によって更にネットを利用したビジネスの促進に有効になることは言うまでもありません。

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