vSphereとXenDesktopによる仮想デスクトップの構築
こんにちは。昨日おとといと、BABYMETALの東京ドーム2日間で骨の髄まで燃え尽きてしまい、すでにベビロスが始まっている羽鳥です。
(その話は別途ということで)
今日は、vSphereとXenDesktopによる仮想デスクトップの構築についてお話します。
VMwareを利用してデスクトップを仮想化するという企業は最近非常に増えています。その中でもデスクトップ仮想化の専門ソリューションであるシトリックス社のXenDesktopとの組みあわせにより仮想デスクトップを構築するケースは一段と多くなってきています。
そもそもデスクトップの仮想化と呼ばれるものは、これまで物理PCを通して使っていた画面をクライアントPCごとに仮想化したデスクトップ環境を提供することにより稼動させていくソリューションであり、これにより端末はシンクライアントなど簡単に調整の必要もなく設置できるデバイスにして管理ができるものとなる大きなメリットを生み出すのです。
VMwareが提供するvSphereは国内でももっともシェアが高く普及している仮想化スイーツですし、シトリックス社は大手中心にデスクトップ仮想化製品を多く投入しており、非常に信頼度と実績の高いプロダクトを提供するメーカーとして有名であり、この組み合わせはベストオフブリードということができます。
■仮想デスクトップ実現には周到な準備が必要
シトリックス社のXenDesktopを導入するためにはあらかじめ指定された要件を満たしていることが必要になります。まずはアクティブディレクトリーとDHCPサーバーを用意することが必須要件となります。仮想デスクトップは今では様々なOSで実現可能になってきていますが、やはりポピュラーなのはウインドウズOSであり、このウインドウズOSを利用するためにはアクティブディレクトリーもウインドウズ対応のものを用意することが必要になります。DHCPサーバーについてウインドウズに対応するものをしっかりそろえておく必要がありますが、一般的にはウインドウズ対応はそれほど敷居の高いものではありませんのでほかのOSで実現するよりは楽に準備することが可能となります。
■XenDesktopには主要コンポーネントが存在します
XenDesktopには導入が比較的短時間で簡単に行えるように主要なコンポーネントで構成されているのが大きな特徴となっています。
デリバリーコントローラー、シトリックスストアフロント、ブロビジョニングせービス、マシンクリエーションサービスがその主要なコンポーネンツとなる4つのエレメントで、デリバリーコントローラーはその名のとおりこのインフラの中心的役割を果たすものでユーザーに対する仮想デスクトップ配信などメインの業務をこなすものとなります。またシトリックス・ストアフロントはユーザーがデスクトップやアプリケーションにアクセスするためのメインポイントの役割を果たしています。
プロビジョニングサービスは単一に構成されたシステムイメージを必要量の仮想マシンに配信するためのシステムをいいます。
さらにマシンクリエーションサービスはハイパーバイザーのクローン機能を利用することにより単一の共通イメージを複製して仮想デスクトップ上で展開できるようにするデバイスとなっています。この4つのエレメントが有機的に機能することにより仮想デスクトップを簡単に実現することができるのです。
■インストールは予想外に簡単
XenDesktopはVMwareのプロダクトとの親和性が高く、多数の導入実績を誇っていることから、順番を間違えなければ簡単に導入が可能となります。まずはVMwareのハイパーバイザーをインストールしその環境を構築します。そしてXenDesktopの各エレメントをインストールします。このインストールは画面に現れる手順通りに進めばいいものですから、OSのインストールやアップグレード並みに簡単に実施することが可能となります。すべてがインストールされれば仮想デスクトップの初期設定を実行していくことになりますが、仮想デスクトップも順番に必要事項をセレクトして入力すれば特別な知見を持たなくても簡単に実現が可能で、IT部門のような特別な専門家のいない会社であっても根気強くやればすぐに実装が可能になるところが大きな魅力となっているのです。
■高いセキュリティの実現が大きな強み
これまでの物理PCを利用した個別のデスクトップ運用は手間もコストも非常に大きなものであり、従業員の多い企業ではこれに対応するだけで非常に多くの人員を確保することを余儀なくされてきました。しかもセキュリティレベルは利用者に依存するところが多く、データの流出問題などは外部からのアタックよりも明らかに内部の人間によるところが大きかったのも事実です。しかしこうした仮想デスクトップを利用すれば、必要なものはすべてサーバー側に収納されていますから、セキュリティ関連のリスクは驚くほど低減することになり、しかも専門の仮想デスクトップソフトを利用することにより飛躍的にその管理の手間が省けることになるのです。今ではこうしたメリットが広く利用企業に理解されるようになったことから仮想デスクトップを利用する企業は非常に増加しています。こうした状況に大きく貢献しているのがXenDesktopといえ、またvSphereはそれをしっかりと支えるベース仮想化ソフトウエアとして機能していることがわかります。