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今までの経験から、マーケティング戦略を考えるにあたって「時間」という概念は切っても切れないものであると思います。そこで、先人の残した言葉「時は金なり(Time is money)という言葉を再度心に留め、時間とマーケティングの関係について考察します。

6月10日は「時の記念日」です

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6月10日は時の記念日です。


671年、天智天皇のときに水時計を置き時刻制度を定めた日を記念し、時間の貴重さを思い時刻を守る念を深める趣旨で制定された

とのことです。

僕のブログはまさに「時」をテーマとしていますので、この機会に「時」について考えてみたいと思います。
「時」は、人類が作った概念であり、「時」が定義されているからこそ、歴史、概念、ビジネスなどへ展開ができます。
例えば「記憶」という概念は、ある日の出来事を今も覚えているのか、いつまで覚えていたのかというものなので、まさに「時」が定義されていなければあり得ない概念ということになり、少し考えてみるだけでとても興味深いものがあります。

そして、人間は自ら作った「時」という概念により、待ち合わせの時間や、寿命などといった制約や恐怖におびえることにもなっており、これまた興味深いと言えるでしょう。

  • なぜ「time」は「money」なのか

さて、僕のブログのテーマでもある「time is money』(時は金なり)ですが、まずここから考えてみたいと思います。「時は金なり」について辞書をひくと「時間はお金と同様に貴重なものだから、決して無駄にしてはいけないという戒め」とあります。お金が大切だということは誰もがわかっているので時間もお金と同様に大切にしなさいということなのでしょう。

時間とお金の共通点はたくさんあります。「時給○○円」というように、自分の時間を使ってお金を稼ぐことができます。このことは、お金があれば、本来自分がやらなければならないことを誰か他の人にやってもらうことができるとも言えます。
もう少し考えてみると、1個○○円の野菜は、時給自足の世界であれば自分で苗を植え、草を刈り収穫しなければいけないところ、その時間を省くために購入しているとも言えるでしょう(その前提としては成熟した経済というものがあるのですが)。

そして、近年盛んになったM&Aは、事業を早く拡大したい会社が、同業他社や今後進出を考えている事業をしている他社を買収することにより、拡大する時間を買っているという見方もできるでしょう。
また、フランチャイズビジネスは、一人で起業をして会社を大きくするのは時間がかかるため、ロイヤリティを対価として支払う代わりに成功した人のノウハウを用いて起業するという見方ができるでしょう。よってM&Aと同様に時間を買っているということも言えると思います。

以上から、「time」を売り買いするということでビジネスが成立しているという観点から考えると「time」は「money」だということが言えるでしょう。

しかし、『time」と「money」はもちろんイコールではありません。

  • 「time」と「money」の違い

「time」と「money」が異なる点は何でしょうか。


・「time」のスピードは一定だが「money」の出入りは一定ではない(お金は後払い、前払いなどができる)
時間は、皆平等に与えられているものですが、お金は契約等により後払い、前払い等にすることができ、また借入として借りてくることもできます。このことを利用してビジネスでは借入はもちろん、リースなどの幅広いお金の払い方がある事になっています。

・例えば1時間という「time」は、人によってその価値が異なるが、1万円という「money」は誰が持っていても同じ価値になる


1時間という時間は万人に平等な時間ですが、その1時間という時間でいくらのお金を稼ぐ事ができるかは人によって異なります。つまり上記で「時給○○円」という話を挙げましたが、時給がいくらかは人により様々なのです。会社組織の場合、従業員一人一人の時給は異なるはずですが、それを考慮せず、全員が目の前の仕事に躍起になっていれば、当然生産性は上がりません。社長が、誰でもできる仕事をしていてはいけないとはよく言われることだと思います。
また、給料を上げたければ、1時間あたりの生産性を上げることともよく言われますね。

結論づけるならば、時間とお金は「人は皆、時間を使ってお金を稼いでいる」という意味で似ているものであり、人によってその単価及び、貯蓄性の有無という意味で異なっているということになります。
時間とお金どちらも大切なものなので、時の記念日に「時間」をとって考えてみるのもいいのではないでしょうか。

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