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欧州におけるWorld Cupとは、こういうことなのか

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いや、もう大変な騒ぎである。ドイツで開催されているFIFA World Cupのことだ。フランスは勝ってしまっているので、サッカーにほとんど関心がない私のような人間は困ってしまう。選手の名前を良く知らないし、これまでのフランスチームのメンバー(「あのときの試合の○○はああだった」みたいな話)についても無知なので、話についていけない。試合がある日の夜は、アパートの上と下で同時に起こる歓声にサンドイッチ状態だ。

それにしても、政治スキャンダル、ぱっとしない景気、そんなものを吹き飛ばしてくれるから、スポーツはすごい。なんでも、こちらで滞在許可書がおりるまでに要する時間、最短はサッカー選手で、数秒というジョークのような本当の話(らしい)がある。

25062006_026_1先日ロンドンに行ったときは、イングランド対エクアドルで、イングランドが勝った日と重なった。昼すぎにトラファルガー広場をうろうろしていると、すごいことになっていた。熱狂的なファンが噴水に飛び込み、勝利を祝っていたのだ(左の写真のとおり)。

服がぬれたり、靴が飛びかったり、これが終わった後は大変だろうなあと余計な心配をしながら、でも感心しながらみていたが、一番気になったのは携帯電話を手に水の中に入った少年。その後、携帯電話で話し始めたので、「ああ、大丈夫だったのか、メーカーはどこなんだろう」と気になった。でも、彼はちょっと酔っ払っていたようで、その後完全に水の中に入り、気持ちよさそうに泳ぎはじめた。途中まで携帯電話がぬれないように電話を持った手を上にあげていたが、その後、自分の携帯電話なんてどうでもよくなったのか、水につけてしまった。ああー。

072006_001また、同じ日の夜、ポルトガルがオランダに勝った後は、ホテルの周りのポルトガル・コミュニティが大騒ぎ。深夜すぎても、車に乗ったファンがホイッスルを鳴らしたり、歌をうたったり、叫んだりしながら、にぎやかに往復していた。ポルトガル人はフランスでは、最大の外国人。次のポルトガル対フランス戦は、すごいことになりそうだ。そっと見守ることにしよう。

前回のWorld Cupは日本だったので、欧州でWorld Cupを体験するのははじめて。Olympicより大きなイベントというのは、こういうことなのかと実感する。ロンドンとパリの2都市を比較すると、ロンドン市民の方が、試合の結果が人生に与える影響は大きいというかんじがした。また、スポーツカフェに熱狂的な女性サポーターがたむろしていたというのも、フランスではあまり見かけない光景だった。

右の写真は、わがアパートの窓から。先ほどのイタリア対ドイツ戦が始まる前に、向かいのアパートのおばさんがおもむろにイタリアの国旗を飾りはじめた。

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