DRM進化論第二章、bookendのSocialDRMの実際
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アイドックが今回ブックエンドが実装したSocialDRMはこのような仕組みになっている。コンテンツの配信はあくまでもブックエンドとしてDRMがかかった状態で行われ、配信元が許している場合にユーザーがコンテンツをブックエンドから外に出すことができる。その際、ユーザーや購入履歴などを特定する情報を透かしとしてコンテンツに埋め込む。EPUBの場合はコンテンツを表示した際にいくつかのページでユーザーのメールアドレスなどを表示している。
PDFとEPUBは多くの読書端末でサポートされているので、SocialDRMとしてブックエンドの外に出されたコンテンツはこれらの端末で楽しむことができる。現在エクスポート(ブックエンドからコンテンツを外に出すこと)できるのはWindowsとIOSであるが、外に出されたコンテンツは自由にコピーしたり移動することができるので、MacやAndroid端末で見ることもできる。
こうして、セキュアにユーザーに配信されたコンテンツを許された範囲で自由に電子ファイルとしての利便性を活用することができる。コンシューマとしての出版を考える時これが一つの代表的な姿である。一方、付加価値の高いもの、秘密性の高いもの、流通コントロールが必要なものなど従来型のDRMが必要なものも多い。デジタルコンテンツ・ビジネスの進化とともにDRMも多様なサービスに応えられるように進化することが求められている。
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