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デジタルコンテンツ流通の潮流を見据えて

日本語EPUBの順調な立ち上がりを期待する。

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EPUB3の仕様は予定通り終わりいよいよ日本語対応したEPUBコンテンツとそれを読むためのリーダー端末の開発が本格化してきた。今年後半にはいろいろなサービスでEPUB対応が始まり年末には日本語EPUBコンテンツが出始めると期待される。そんな中、米国アマゾンは5月に従来のAZWではなくEPUBでの納品を受け入れることを発表した。実際にKindleでEPUBをサポートするという言い方はしていないが、当然の見方として早晩KindleはEPUBをサポートすることになると予想される。もともとKindleのAZWは従来からあったMobiフォーマットをベースにしていてEPUBともほぼ同様の仕様なのでAZWからEPUBへの移行は技術的に難しいことでは無いのだが、AmazonはEPUBへの対応についてこれまで沈黙を守ってきた。一方、Amazonの子会社で自費出版を扱うCreate SpaceはこれまでもEPUBによる入稿を受け付けていた。つまりCreate Spaceでは著者からEPUB原稿を受け付けてAZWに変換してAmazonで販売できるようにするサービスを提供してきた。これからはAmazonも出版社からEPUBでの納品を受け付けるということらしい。KindleにはすでにEPUBビュアーが実装されている可能性も高い。

日本語EPUBとしてのEPUB3の仕様が確定したタイミングでKindleがEPUBをサポートするということは当然年末にも予測されているKindleの日本でのサービス開始時には当然AZWではなくEPUBがメインフォーマットになることが予測される。AmazonがこれまでAZWにこだわって来たのは業界のリーダーですでに膨大なAZWコンテンツをMobiから引き継いだものを含めて持っているAmazonとしてEPUBに移行する理由が無かったからだ。そしてここへ来てEPUBへの移行を表明したのは、AZWに固執してEPUBのもつ最新のWeb技術を生かしたコンテンツの流れに乗り遅れることを嫌ったからだろう。EPUBはVersion3になり同じようにXHTMLをベースにしたMobiなど従来からのフォーマットに対してその技術的優位性が明らかになった。Amazonが新しいタブレット型のKindleを出すのは間違いないらしい。その際古いAZWに拘ることは得策ではないということだろう。HTML5などから継承したインタラクティブな機能を持つEPUBをサポートすることは必須条件だった。

以上のアメリカでの動きを知った上で、翻って日本の状況を見るとどうだろうか?XMDFや.bookといったものが日本でのMobiに相当するが、EPUB3が決まった段階でその帰趨は明らかだろう。課題はどうやって従来の古いフォーマットの資産を新しいEPUBに受け継ぐかということだろう。

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