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話題のココシャネル映画を二つ続けて観た

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0916soundPicture_1今年は何故だか知らないのだがココシャネルを生涯を描いた映画が続けて公開されている。なんなんだろうか。現在二本の異なる映画が同時に公開されている。一つはココ・アヴァン・シャネル、フランス映画で主演はオドレイ・トトウ、「アメリ」の女の子と言えば分かるかな?写真上。もう一つはココ・シャネル、アメリカ映画で主演はあの大女優シャーリー・マクレーン、「アパートの鍵貸します」だ。写真下。

どちらもいい映画なのだが、どちらかというとココシャネルの方が映画としての完成度は高い。シャーリー・マクレーンの貫禄はたいしたものだ。晩年のシャネルを堂々と演じきっている。シャーリーと言えばアパートの鍵の時の可憐な乙女が刷り込まれているので全くの別人に見えるが、ちょっとした表情にあの頃の姿が重なる。アヴァンの方は幼少期からデザイナーとして成功するまでの若い次期に絞ったストーリーでストレートに描かれているので単純で素っ気ない気がする。実はシャネルについてはいろいろと伝記本が出ていていくつか読んでいるので、もっとどろどろとした孤児から成り上がる過程が映像になっていることを期待していたのだが、どちらの映画もそこら辺はきれいに流している。シャネルが現役バリバリのトップブランドで協賛というか監修に会社の名前がクレジットされているくらいなので、そんなにリアルには表現できないのは想像できる。そういった所を差し引いても稀代のデザイナーシャネルの生涯を知るにはぜひ両方とも観ることをお勧めする。両方とも最後はシャネル特有の階段を使ったファッションショーの場面で、シャネルファンでなくても、ファッションに興味のある方にはそこだけでも見ものかも知れない。

映画「ココシャネル」のキャッチコピーは「私は流行をつくっているのではない、スタイルをつくっているの」で、映画「ココアヴァンシャネル」のキャッチコピーは「もし翼を持たずに生まれてきたのなら、翼を生やすためにどんなことでもしなさい」だ。両方ともいいですねえ。オリジナルを創る人の言葉は常に私のような凡人に刺激を与える。どんな刺激を受けても変わらないのが凡人の悲しいところだが。

女性だけに限らずすべての服飾に革命をもたらせたシャネルの才能と勇気に乾杯。

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