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デジタルコンテンツ流通の潮流を見据えて

500円DVDが売れる理由

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相川七瀬ライブに行ってきましたのつづき。

デジタルコンテンツをインターネットで販売する際の課題である少額課金やダウンロードに必要な手間や環境などを解決する一つの手段としてライブ会場など現場での即売が有効ではないかという仮説である。コンサートなどのイベントで関連グッズが売れるというのは伝統的な手法として物販の世界では定着している。そこで、デジタルコンテンツを物販として販売しようというものだ。デジタルコンテンツをインターネットから購入する習慣を持たない人にそれを経験させるという効果もある。PCでデジタルコンテンツを楽しむ習慣をより一般的なものにするきっかけになる。
ニューヨークタイムズとKindle DXのセット販売もその一つの例かも知れない。デジタル新聞というデジタルコンテンツをKindleというハードウェア+サービスとして販売するというものだ。ハードウェアとしてのKindleと電子新聞というデジタルコンテンツを一体のものとしてユーザーに訴求している。はやりのネットブックというPCのカテゴリーの販売方法として3G回線契約とセット販売にしてPCの価格を見えなくしているのも似た手法だろう。見方を変えると、ハードウェアのコストがコンテンツやサービスに比べて比較的安く押さえることができるということだろう。ゲーム機のビジネスモデルは始めからこの手法だ。ハードウェアは採算ラインまたはそれを下回って販売して、ゲームというコンテンツで収益を稼ぐ。携帯電話も同様だ。

PCや携帯または専用端末で利用することを前提としたデジタルコンテンツの販売においても類似の発想が有効だと思う。以前紹介したパンローリングが行っている専用MP3プレイヤーにオーディオブックをバンドルした商品も同じだ。デジタルパブリッシングフェアー最終日報告いずれもデジタルコンテンツをユーザーにいかに届けるかということに挑戦している。
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前置きが長くなってしまったが、最近書店などで目にする著作権の切れた映画を500円のDVDにして売っているのも同じことだと思う。厳密に言ってこのDVDはデジタルコンテンツではないがデジタルコンテンツ販売を考える時に大いに示唆に富んでいると思う。仮に、こういった映画をネットのホームページに置いて500円で販売したらどうだろうか?おそらくほとんど売れないだろう。もちろん対象とするプレイヤーがPCなのかテレビなのかという違いも大きいが、それ以前に古い映画を観るためにクレジットカードなどを入れて、それなりの時間をかけて(数百MBから数GB)ダウンロードする人は少ない。

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