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デジタルコンテンツ流通の潮流を見据えて

デジタルパブリッシングフェアー三日目報告

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Cimg4608(写真は上から、ISAOの菊池氏のプレゼン、iPEGASaaSの展示、Sharp、凸版、インプレスのプレゼン、方正のKindle2のそっくりさん。)

デジタルパブリッシングフェアーも三日目を迎えた。例年通り、土曜日になると一般ユーザーや書店の来場者が増えて企業系の来場者が減るので会場はより多彩ににぎやかになる。BtoB向けのビジネスのブースを運営している立場からは対応に苦慮する場面もあるが、これがブックフェアーの特色であるし、普段聞くことの出来ないエンドユーザーの声を直接聞ける機会だ。アイドックはDRMソリューションを提供しているが、エンドユーザーが日頃DRMについてどのように感じているかなど貴重な話を知ることができるのは嬉しい。

今年のデジタルパブリッシングフェアー会場で新規の参加ながら一番元気なのはISAO(イサオ)だ。電子コンテンツの総合プラットフォームとしてiPEGASaaSというネーミングで積極的な展開をしている。SIerとしてのWeb構築や課金などの基本部分の他に関連会社のドリームボードのP2P技術やAdobeのScene 7(SaaS版デジタルコンテンツ編集サービス)などの組み合わせで魅力的なデジタルコンテンツの効率的な作成と配信を提案している。写真は菊池邦洋氏のプレゼン。予備校のカリスマ講師なみの迫力で聴衆を引き込んでいた。昨日紹介したシャープ、凸版、インプレス、集英社グループで提案しているデータベースパブリッシングと共通する考え方だ。

最後はKindleのそっくりさん。中国の方正のブースで何気なく置かれていたのが6インチEink電子ペーパーを使った読書端末だ。Kindle2にとても似ている。ボタンの配列が多少違う位でよく見ないと違いに気がつかない。会場の説明員は明確に説明ができないでいたが、他の情報などと総合すると、北大方正集団が独自開発したものでKindle2とは関係がく2009年末に中国で発売する予定で,価格は209〜210米ドル、SIMカードを挿入することで,端末からコンテンツを直接ダウンロードできるようになるらしい。この端末では独自開発する電子書籍ビューワ「Apabi」に対応する。北大方正集団は今後この電子書籍端末を日本にも展開する可能性があるとしている。北大方正集団とは方正が北京大学との連携を特徴としていることから、方正と北京大学のジョイントプロジェクトだと想像する。世の中にはすでにKindle的な端末は多数存在するので、特に驚くには当たらないがKindle2に酷似したデザインはやはり注目を浴びていた。アイドックのブースでも米国のFoxit Software社のeSlickという同様の電子ペーパー端末を展示デモしている。これも台湾のメーカーがハードウェアを作りFoxit社がPDFリーダーを含むソフトを開発したものだ。今回はアイドックのKeyringPDFを実装して、市場にある10万以上のKeyringPDFコンテンツに対応している。ちなみにアイドックはKeyringPDF SDKをこういった携帯読書端末を開発する会社にOEM提供している。

明日は最終日、足が痛い。

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