カテゴリーとサマリーでラベルをつけよう
長く複雑な話を短く簡潔にまとめるために大事なのが、適切な見出し(ラベル)をつけることです。
ラベルをつけるにあたっては、「分類ラベルと単純ラベル」という考え方があることを、去年出した書籍「エンジニアを説明上手にする本」では書きましたが、最近その呼び方を「カテゴリーとサマリー」に変更しました。
カテゴリー・ラベル:何について語っているのかという「カテゴリー」を示すラベル。今までは分類ラベルと呼んでいたもの。
サマリー・ラベル:要するに一言で言うと何なのか、サマリー(要約)を示すラベル。代表ラベルまたは単純ラベルと呼んでいたもの。
たとえば、このような文を分解・ラベリングする場合、
通訳案内士(通訳ガイド)は、報酬を受けて外国人に旅行に関する案内をするための国家資格。語学力に加え、日本の地理、歴史、産業、経済、政治および文化といった幅広い分野で知識、教養が求められる。外国人旅行者に日本の良い印象を持って帰ってもらうためにも、「民間外交官」として重要な役割を担うことになる。
出典 日経キーワード 2017-2018(日経HR編集部 2016.12)
■カテゴリーとサマリーでラベルをつけると下記のようになります。
■サマリー・ラベルがあると、ラベルだけでだいたいの意味がわかります。
■一方、カテゴリー・ラベルは大量の情報の中から必要なものを素早く見つけられるようにするために重要で、たとえば100行の文書の中で必要な部分はほんの数行だけ、ただし人によって違う数行が必要になる、というような種類の文書を書くときに重要です。
■また、複数の文書の中から共通の構造を見つけ出そうとするときもカテゴリー・ラベルが重要で、「抽象化」能力の基礎でもあるので、カテゴリー・ラベルをつける習慣は非常に大事です。
■一方、サマリー・ラベルは「提案をする、報告をする」など、自分が考えた結果や意見を手短に人に伝えようとするときに必要になります。
以上がカテゴリー、サマリーの2種類の「ラベル」についての考え方です。
その他の詳細は公式サイトおよびスライドシェアに掲載しましたので、ぜひ参考にしてください。
→ ラベリングの基本 #1 カテゴリーとサマリー (開米瑞浩 公式サイト)
ラベリング 基本1-カテゴリーとサマリー (Slideshare)