2025年までに誕生しているはずの8つの職業
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
このブログのタイトルは「未来の人事を見てみよう」なのですが、人事が扱うのは言わば個々人のキャリアの集合に他ならず、その未来を簡単に予想するのは大変難しい作業となります。
とはいえ、環境に合わせて仕事の内容が変わっていくのは避けられないのも事実。そこで、Fast Companyに紹介されていた記事をご紹介します。
8 New Jobs People Will Have In 2025
非常に短い記事なのでさっくりと。sparks & honeyというトレンド調査会社によると、以下の8つの仕事が今から12年先の2025年に誕生しているだろう、とのこと。それにしてもこの会社のウェブサイトの色使いは...(苦笑)。
1: DIGITAL DEATH MANAGER / デジタル上の死去管理者
TwitterやFacebookなどを使って日常を書きとめる、いわゆるライフ・ログが流行しています。その役割は、個人の単なる記録であったり自分ブランド構築のためだったりしますが、
Today, it happens only with important people...
We're imagining this is going to ladder down to other people who want to shape what their legacy means
今日死後にその人生が書きとめられることは、重要な人々に限られて行われている。
我々は、自分自身が残した功績の意味を形作りたいと願うことが、より多くの普通の人々にまで浸透していくと想像している。
2. UN-SCHOOLING COUNSELOR / 学校に限らない学習カウンセラー
昨日(2013年8月21日)付の日経産業新聞でも特集されるくらい、MOOC(大規模公開オンライン講義)をはじめとした、通常の学校への通学という選択肢以外での学習方法が数多出てくるようになりました。そのため、多々ある選択肢の中から、それぞれのニーズに合わせてコースの履修シナリオを作り上げられる新たなカウンセラーが必要になるだろう、とのこと。
People will plug in a year of education here and there, a month now and again, and un-schooling counselors will guide them the whole way.
人々は1年単位であちこちで教育に参加したり、今1ヶ月だけ履修して後で再開したりするようになるが、そこでこのカウンセラーが全体をガイドするようになっていく。
3: ARMCHAIR EXPLORER / 肘掛椅子に座った探検家
シャーロックホームズの代名詞の一つ、Armchair Detective(肘掛椅子に座ったままで問題を解決する探偵。ただし実際にはホームズはあちこちに足をはこんでいますw)と同様、その場にいながらにして、到達困難な場所などを機械を用いて探索する専門家が台頭してきます。原発事故での無人探査ロボットや、ミサイルに搭載されたカメラなどを動かしていく人々です。
who will travel the world, checking on systems, buildings, and hard-to-reach places
世界中を旅し、システムや建物、到達が困難な場所などを〔遠隔地にいながらにして〕チェックする人々
4: 3-D PRINTING HANDYMAN / 3Dプリントを駆使した便利屋さん
3Dプリンタが近年注目されています。この技術がさらに発展していくと、
Today when your handyman fixes something, he usually has to order a spare part from China. One day, he might print it right in your yard.
今日便利屋さんが何かを直そうと思った場合、たいていは中国に修理部品をオーダーしなければならない。でもそのうちに、彼は自身の庭でそれを印刷することが可能になるだろう。
coolですね!
5: MICROBIAL BALANCER / 微生物の専門家
何っ?という感じだと思いますが、微生物の研究が最近ホットなんだとか。
They will understand how to read your genome, your gut, and your mouth bacteria and get you better balanced
彼らはあなたのゲノム情報や消化器官、口中のバクテリアの状況を読み取り方を理解することで、あなたの体の均衡を保ってくれる。
要は、住居における風水師と同じような役割、とのことです。バクテリアですか...。
6: CORPORATE DISORGANIZER / 企業混乱者
これもまた何っ?という印象を与えますが、
Big companies want to be more like startups, seeing innovation as vital to future profits.
大企業は将来の収益のために不可欠なイノベーションを志向するため、よりスタートアップのようになりたいと考えている。
そのために、今の状況を一時的に意図的に乱し、カオスを生む人材を欲求するようになるだろう、とのこと。
7: DIGITAL DETOX SPECIALIST / デジタルデトックススペシャリスト
このブログのような、マイナーなサイトを読んでる皆さんもそうかもしれませんが(笑)、今やデジタル情報に覆い尽くされて、息も絶え絶えな方も多いのではないでしょうか(私もそうです)。
people who can help lead less data-centric lives, or at least find a better balance. In some cases, they will even organize digital rehabs
データを中心に置いた生活を軽減したり、よりよいバランスを見つけることをサポートしてくれる。時にはデジタルに関するリハビリまでオーガナイズしてくれる。
これは今すぐにでも欲しいかもです。。
8: THE URBAN SHEPHERD / 都市の世話係
shepherdとは通常羊飼いの意味ですが、ここではより広義に世話係としました。
With cities getting greener, we'll need "urban shepherds" to look after the new infrastructure.
より都市が緑化されていくにつれて、この新しいインフラの面倒を見ていく「都市の世話係」が必要になってくる。
単純な庭師というのだけではなく、交通行政や上下水道などのインフラを含め、広い視点と深い専門性で都市の維持・発展をしていく役割のようです。
ここまで8つの職業を取り上げてきました。主に企業に影響を与えそうなのは6. と4. でしょうか。
6. については、自社だけで企業変革が成し遂げられない場合に、社内の人材だけでは出来ない変革を推進する触媒としての役割を、外部調達していくことを意味します。それを自社の有機的な活動をある程度維持しながら実現していくには、社内スタッフの細やかな調整が必要になってくるでしょう。
また、4. については、ある程度単純化された成形・製造技術に関する仕事が、人から機械へ置き換わっていくことを意味します。このことが中長期的に製造業に与える影響は、無視できるものでは無いのではないでしょうか。
さて、みなさんの仕事は、12年後も無事に存在しているでしょうか?
お読みいただきありがとうございました!
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