最上の企業文化とは?
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリは企業文化について。Human Resource Executive Onlineの記事をご紹介。
日本ではそれほどまでの大きな話題にならず、既に過去のものとなってしまったゴールドマンサックス(GS)のグレッグ・スミス氏の退職問題ですが、そこで中心的なトピックは企業文化でした。
"It might sound surprising to a skeptical public, but culture was always a vital part of Goldman Sachs' success...It revolved around teamwork, integrity, a spirit of humility, and always doing right by our clients. That was the secret sauce that made this place great and allowed us to earn our clients' trust for 143 years."
In Smith's view, however, that "secret sauce" has curdled into something unrecognizable.
スミス氏の見立てでは、GSが143年の長きにわたって顧客の信頼をつなぎとめていた企業文化は全く感じられなくなったとのこと。
一方でGS内の社員意識調査の結果を見てみると、
of the 85 percent of Goldman employees who responded to its most recent employee survey, 89 percent said the firm provides "exceptional service" to its clients.
最近の調査は85%の社員が参加し、うち89%がGSは顧客に対して「最高のサービス」を提供」している、と回答したとのこと。
こういった調査は主観に基づくもののため、なかなか判断が難しいところです。
ところで、米ワシントンに本拠を置くLeadershipIQという会社が行った今年初旬の調査で、興味深い結果が出てきたようです。
同社によると、企業文化は4つの形態に分かれるそうで、
- hierarchical | 階層的
in which companies are built on tradition and rely on clearly defined roles
伝統があり明確な役割を重視
- dependable | 依存的
in which a heavy emphasis is placed on process and change tends to occur slowly
プロセスに非常に重きがおかれ、変化はゆっくり起こる
- enterprising | 進取的
which are creative, competitive and meritocratic
創造的で競争的かつ実力主義的
- social | 社会(ソーシャル)的
in which emphasis is placed on collaboration, trust and relationships
協力や信頼、関係性が重要視される
アメリカの1,500人ほどの経営幹部を対象に行った調査によると、エンゲージメントに関する部分で
Interestingly...on a seven-point scale, enterprising companies had the highest engagement scores, at 5.1. Next-highest were social companies, at 4.8, followed by dependable companies at 4.6. Hierarchical companies had the lowest engagement, at only 3.9.
7ポイントのスケールで見た場合に、enterprisingな文化の会社が最もエンゲージメントが高く、その後social、dependableと続いて、hierarchicalが最下位。
"I was surprised to see enterprising cultures outpacing social ones," he says, adding that the same survey conducted in China yielded similar results. "In terms of engagement scores, the enterprising culture basically crushed the other ones."
上記はLeadershipIQのCEO、マーク・マーフィ氏のコメントですが、当初socialが最もエンゲージメントが高くでると予想していたにも関わらず、enterprisingが1位になった、と意外な形の結果になったことを驚いています。これは中国でも似たような結果になったとのこと。
The employees of an organization with an enterprising culture may feel more tightly connected to its mission, thus leading to higher levels of engagement, he says. By comparison, the camaraderie fostered by a social culture may be a double-edged sword in that employees may lose sight of the organization's core purpose, he adds.
続けて、このような結果になったのは、enterprisingな文化では、社員が会社のミッションにより強く結び付いているからで、socialな会社における仲間意識は会社のコアを見失わせる両刃の剣となりうる、と分析しています。
また、この結果を受けて、企業文化に詳しいSenn Delaney社会長のラリー・セン氏は、
the most effective workplace cultures are a mix of enterprising and social
enterprisingとsocialをミックスさせた組織文化がもっとも強い、とコメントしています。
enterprisingだけでもよさそうではあるのですが、
"We tend to find that companies, in general, are doing a better job fostering enterprising behavior than they are on social behavior," he says. "Unfortunately, this social deficiency is driving employee turnover."
良い業績を出している会社はenterprisingな会社が多く、そちらに目を奪われがちだが、social性が欠乏している会社は退職率が高い、という問題点があるんですね。
さて、あなたの組織の文化はどのタイプでしょうか?どのように変えていきたいですか?
お読みいただきありがとうございます!
~
こういった文化的要因による社員への影響は、特に大規模な人事制度改革やM&A、企業変革プロジェクトの際にこそ、もっとも慎重に準備をして効果的な方向へソフトランディングさせていく必要があると思います。仕組みももちろん重要ですが、導入から定着までの慎重な運用こそが効果的な移行と最終的な文化の形成を実現します。お悩みの方、お困りの方は是非お気軽にご相談くださいませ。
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