空きポスト、2年間ぐっと我慢出来るなら外部の優秀(で忠誠心の高そう)な人材を雇うべし
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日は人材の登用について。
日本企業は経営幹部を内部昇格で任命することが多いですが、最近はユーシンやリーブ21など、社長を外部登用しようとするケースも出てきています。
ではどちらが実際には有効なのか。
欧米、というよりもアメリカの論理でいえば、外部登用したほうがベターという言説がメインになります。
The Top 5 Reasons You Hire Externally Instead of Promoting From Within...
内部昇格よりも外部登用を優先する5つの理由
http://www.hrcapitalist.com/2012/04/sometime-you-hire-externally-because-employee-development-is-so-hard.html
内部昇格よりも外部登用を優先する5つの理由
http://www.hrcapitalist.com/2012/04/sometime-you-hire-externally-because-employee-development-is-so-hard.html
人事プロフェッショナルのKris Dunn氏のブログですが、ここであげられているのは、
- Development of Internal Talent for the next step is HARD.
内部人材を次のステップへと開発していくのはしんどい。
- #1 + you have a business to run. It's hard to find time to develop talent.
さらには、実際にビジネスを動かしていかないといけない。優秀な人材を社内で探すのは大変。
- #1 + the Internal Talent doesn't know what it wants.
さらには、社内人材は何がさらに必要なのかをわかっちゃいない。
- You need some fresh ideas. Things feel stale, and it's a great way to shake things up.
新鮮なアイデアは重要だ。しばしば物事は停滞するので、それを揺り起こす必要があるのだ。
- Did I mention development of Internal Talent for the next step is HARD? Too bad, it's big enough I'll list it again.
えーっと、内部人材を次のステップへと開発していくのはしんどいって言ったっけ? まぁいいや、もう一度書くだけのことはある。
というべらんめぇ口調のコメント(笑)。
ところがこういった風潮を覆す研究結果がKnowledge@Whartonで発表されたとのこと。
Dunn氏のブログにも引用されているのですが、別の記事から内容を見ていくと、
Why You Should Grow Your Own Talent
なぜ自社の人材を育てるべきなのか
if you have an in-house candidate who might be able to fill the role, new research suggests they'll probably perform better for less money than those fancy-sounding external candidates.
もし社内に、新たな役割にフィットする人がいるならば、その人を登用したほうが外部人材を登用するよりも安くつく、とのこと。
研究結果について、孫引きになりますが全訳しますと、
"External hires" get significantly lower performance evaluations for their first two years on the job than do internal workers who are promoted into similar jobs. They also have higher exit rates, and they are paid "substantially more." About 18 percent to 20 percent more. On the plus side for these external hires, if they stay beyond two years, they get promoted faster than do those who are promoted internally.
"外部登用人材"は同様の仕事に内部昇格で就いた者と比べて最初の2年間はかなり低いパフォーマンス評価を得ることになる。さらに彼らは退職率も高く、給料も"破格に高い"。おおよそ18%~20%ほど高額である。ただポジティブな話としては、外部登用人材が2年在籍すると、社内昇格人材より早く昇格していくようになる。
ということで、外部人材を雇う際には、
- 2年離職せずに居続けてくれる人材か?
- 2年間はパフォーマンスが落ちることを許容できるか?
上記2点が見極めのポイントになるようです。
ところで、時期は前後しますが、同じInc. Magazineに以下のような記事がありました。
Don't Promote from Within: 5 Reasons
内部昇格が適切でない5つの理由
http://www.inc.com/paul-spiegelman/why-you-should-not-promote-from-within.html
内部昇格が適切でない5つの理由
http://www.inc.com/paul-spiegelman/why-you-should-not-promote-from-within.html
序文には、
Many people will tell you that growing and nurturing your own talent is the best way to build a great company with consistent values. I disagree.
社内人材を育て上げるのがベストだ、とよく聞く。まったくもって同意しない。
ということで、起業家でThe Beryl CompaniesのCEO、Paul Spiegelman氏は外部登用すべき5つの理由をあげています。
- New people, new ideas | 新しい人々、新しいアイデア
- Great worker ≠ great manager | 優れた作業者 ≠ 優れたマネージャー
- Right fit for the new role | 新しい役割への抜群のフィット感
- Better for your existing team | 既存のチームメンバーにとっても良い影響
- Don't underestimate your current staff | 自社スタッフを過小評価することなかれ
4点目までは外部人材優遇論で、それはそれでわかるのですが、5番目が"?"ですね。
Wait, isn't this whole article about why you need to go outside of your company to find the right people? For the most part, yes. But don't be afraid to challenge the outside world with the people you have. You can show a commitment to your employees' growth by building educational and training programs to whatever extent possible. Post that new role internally first, and communicate to staffers why they didn't get the job if another candidate is selected. And then work on a plan of action to help in-house employees get it next time, or create a new path for development. It should be a bit of a competition between your team and the outside world to make the company better.
外部人材のほうが一般的には優秀だが、内部人材で戦うことも忘れちゃいけない。社員の成長へのコミットメントを持って研修プログラムを提供することも可能。そして空きポジションが出た場合はまず社内に掲示すること、そして外部人材がその職を得た場合はなぜ内部人材が選ばれなかったかをきちんと説明すること。そして次回に挑戦のチャンスを与えること。そういった社内と外部市場との競争環境を作ることで会社をもっと強くしていくことが出来る。(抄訳)
ということだそうです。外部から人を雇う際にも、まず内部で探し、かつそれをきちんとアナウンスする、というコミュニケーションが重要とのこと。
あなたの組織では、このようなコミュニケーションがうまく機能しているでしょうか?
お読みいただきありがとうございました!
~
上記のようなコミュニケーションの解決にとっては、例えば
などの当社のソリューションが役立つかと思います。
3月末の記事が多くの方に読まれています。ありがとうございます!
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