社員にフォーカスするとは、社員の能力を分析して活用すること
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリはTLNTより。
Survey: Successful Companies Have an Employee-Focused Culture
調査結果: 成功している会社は社員にフォーカスする文化を持つ
http://www.tlnt.com/2012/03/20/survey-finds-that-successful-companies-have-an-employee-focused-culture/
調査結果: 成功している会社は社員にフォーカスする文化を持つ
http://www.tlnt.com/2012/03/20/survey-finds-that-successful-companies-have-an-employee-focused-culture/
タイトルだけ見ると至極真っ当で面白味のない結論ではありますが、背後にしっかりとした調査が為されていることを考えると重要な指摘だと思われます。
この調査はSHL(日本にもありますね)が行ったGlobal Assessment Trends Reportによるもの。
世界中の170社500人近くの人事プロフェッショナルを対象にしているそうです。
TLNTでも抜粋されていますが、Executive Summaryを見ると、以下のように書かれています。
Companies that will have continued success despite ever-changing economic conditions have a culture that focuses on employees (emphasis added), as this culture shows through to customers. Well-run organizations with a clear understanding of their internal talent may adapt and thrive better than their competitors. This depends on their ability to capitalize on the knowledge, skills and abilities of their respective workforces and recruit to supplement their current talent pool.
Effective talent management starts with People Intelligence - a deep understanding of the skills, behaviors and potential within an organization and how they align to current and future business objectives. We also see an increased appetite for talent analytics, which enables organizations to compare their talent with that of other organizations (by industry, country or globally)."
最近の欧米人事の傾向ですが、タレントマネジメントのうちでも人事データの駆使、ここではPeople Intelligenceや、更にtalent analyticsと表現されている、人のデータの収集・分析・活用が重要とうたっている部分は日本にはない特徴です。社員へのフォーカスとは、まず具体的に社内人材の質と量を理解すること、まずそこから、という文脈です。日本でも人事考課などの評価情報や研修履歴など、一部情報はかなり収集されているのではないかと思います。
さて、このレポートは主に3つの領域にフォーカスしており、
- the HR focus and landscape in 2012 (2012年の人事フォーカスと全体像)
- the nature of assessment use in organizations (組織におけるアセスメント利用の実態)
- the use of technology in HR processes (人事プロセスにおけるテクノロジ利用)
そこでの主なハイライトとして、特徴が6点挙げられています。
- A disconnect exists between talent decisions and business outcomes.
人事データ分析が進んでいるアメリカにおいても、8割以上が人材の適材適所の配置とビジネス目標とのリンクが重要と思っていつつ、半分以下がその測定やさらなる改善に取り組めていないとのこと。
- There seems to be an increased emphasis on engagement and leadership.
人事における2012年の主要対応項目として、56%がengagement/retention(エンゲージメントと引き留め)、55%がleadership development(リーダーシップ開発)をあげており、70%以上がOJT/Off-JTの仕組みを整えている。 - Organizations seem to be losing their focus on career development.
エンゲージメントへの注力の陰で、キャリア開発への興味・関心が薄れてきているとのこと。引き留め策としての活用も減っているようです。 - Assessment use continues to grow.
いまや70%以上が、アセスメントを活用。 - Social media is a powerful recruitment tool.
昨年と比べて、10%以上も利用率が増加。 - Metrics are seen as important, but few consistently use them.
アセスメントによって社員の生産性を測る重要性は認識しつつも、大部分がまだうまく活用出来ていない。
この結果を受け、SHLのCEO、David Leigh氏は、
This may seem obvious in theory, but it's proving to be difficult in practice.
理論としては理解できるが、実践は難しい、ということが明らかになった、と述べています。
ただこれは見方を変えれば、この部分を強化することで、他社から抜きんでるような競争優位性を持つことも可能、ということでもありますね。
すでに新年度が始まっている会社も多々あるかと思いますが、採用だけでなく育成や選抜まで幅広く使えるアセスメントを活用して、人事データの有効活用を模索してみるのはいかがでしょうか。
お読みいただきありがとうございます!
~
弊社でもアセスメントを提供しております。SHLさんが提供されているような適性検査と、昔からよくある2泊3日のアセスメントセンター方式のいいとこ取りをしたような、半日程度で実施可能なパッケージです。もちろんアセスメントセンター方式も実施可能ですし、研修等との組み合わせも容易。
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